2018.05.18
読み物
【南相馬】「町の歴史書」シリーズ完結
一週間ほど前、聞き書き活動のお手伝いでおじゃました小高(南相馬市)のあるサロンで、「昔は、山のほうから町なかへ砂を運ぶトロッコが走っていた」という話をお聞きしました。子どものころ、砂を積んだトロッコに乗って町に遊びに行き、帰りはカラになったトロッコに乗って帰って来たのだそうです。
そんな話を聞いですぐのこと、南相馬市が最近発刊した『おだかの歴史 民俗編3 町場と里の民俗~小高町を中心に~』をめくっていたら、ありました。そのトロッコの話が写真とトロッコ道の地図入りで紹介されてました。
この「おだかの歴史」シリーズは、小高に興味を持った方にぜひ読んでほしい本です。2006年の『特別編1 おだかの人物』から始まって、震災を挟んで制作が続けられ、今回のこの『町場と里の民俗』が10冊目。今回でシリーズ完結だそうです。「わかりやすい町の歴史書」を目指してきたというだけあって、どれも写真がふんだんに使われ(『小高の民俗芸能』はDVD付きです!)、内容も「結婚式のタイムスケジュール」のように親しみやすいもので、ついつい読みふけってしまいます。
先日のサロンで聞いたトロッコの話がこの本に出ていたとネットに書き込んだところ、お知り合いの小高の方が「さがせばトロッコ道の跡がまだどこかにあるはず」と教えてくれました。ひとつの本がきっかけに、土地の思い出話も広がって、よいですね。
南相馬事務所 古賀東彦
※以下のリンク先に「おだかの歴史」シリーズの紹介があります。
https://www.city.minamisoma.lg.jp/index.cfm/24,6669,139,html