2020.08.12
読み物

クラフトエイドの商品が作られ、私たちに届くまで

クラフトエイドは、2020年に35周年を迎えました。35年の間に作り手を取り巻く環境は変わり、2020年のコロナ禍でも一変しています。そうした中ですが、美しい文化が息づくクラフトを、ぜひお手に取ってご覧いただきたいです!担当の想いをご紹介いたします。

やがて学びに変わるもの

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カンボジア パートナー団体と打合せをするクラフトエイド課 嘉味田

35年の間に、作り手を取り巻く環境は変化してきています。村の外へ働きに出る女性が増え、刺繍や織物をする時間は減りました。時代は変わっても、家族と暮らす時間を大切にし、民族の文化や伝統を守りたいと願う人たちもいます。スラムで生活する人たち、祖国を離れて生活しなければならない人たち、紛争で傷ついた人たち、痩せた土地で食べていけず出稼ぎに行く人たちが、家事や農作業の合間を縫って制作するため、大量生産することはできません。

作り手の過度な負担にならないよう配慮しながら、日本のマーケットに合った魅力的な商品づくりを心掛けてきました。日本の皆さまに商品を選んでいただくことが、作り手たちの暮らしを支え、受け継がれてきた民族の伝統文化を守ることにつながります。

つながるための架け橋に

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タイで作り手からお話を伺うクラフトエイド課 髙橋

1985年にタイ東北部にあったバンビナイ難民キャンプで出会ったモン族の刺繍から始まったクラフトエイドが35周年を迎えられたこと、クラフトエイドを担当している私たち自身、大変うれしく思います。

これだけ長い間、皆さんにご支持をいただけたのも、クラフトエイドの商品がそれぞれにストーリーを持っており、作り手の想いが伝わってくる商品だからではないでしょうか。作り手の表情や生活、置かれた環境や生きてきた背景がそれぞれ違うように、同じ商品でも作り手によって、一つひとつ見せてくれる顔を変える商品たち。それがクラフトエイドだからこそ生み出せる魅力であると信じています。

2030年までに世界が取り組むべき「持続可能な開発目標(SDGs)」の中に「目標12 つくる責任つかう責任」という目標が掲げられています。適正な価格での取引、労働環境の改善、自然環境への配慮、地域社会への貢献など、ものを作る側の責任は、今後さらに広がりを見せていく中、「つかう責任」としてお客さまがクラフトエイドの商品を長く愛用され、一生モノのお買い物として納得して選んでいただける商品になるよう今後もものづくりに励んでまいります。また、作り手とお客さまが商品を通してつながるための架け橋として、お互いが幸せになれる社会を目指してまいります。

クラフトエイド課  嘉味田 ・髙橋

本記事は、シャンティが発行するニュースレター「シャンティVol.304 (2020年春号)」に掲載した内容を元に再編集したものです。特集:クラフトエイド35周年では、フェアトレードの潮流や伝統文化を受け継ぐ作り手たちの今についてもご紹介しています。
ニュースレター「シャンティ」は年4回発行し、会員、アジアの図書館サポーターに最新号を郵送でお届けしています。

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第2弾では、シーカー・アジア財団によるスラムから発信するブランドFEEMUE(フィームー)のタープ・シリーズも登場しています。
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