2020.03.14
読み物
ミャンマーをもっとよく知るための6冊
ミャンマーは、2011年の民主化を契機に急速な経済成長が続いています。また、教育の段階的な無償化が進むなど明るいニュースが聞かれる一方で、ロヒンギャをはじめとした少数民族問題が未だ解決されていないなどの課題も見受けられます。ミャンマーの現在を形づくるものは何か、その背景を知ることで、その成長の要因やミャンマーが抱える問題を解決する手がかりを掴めるかもしれません。
ミャンマーの歴史、文化、基礎情報について知る事の出来る作品をご紹介します。本をきっかけにミャンマーへ旅に出てみるのも良いかもしれませんね!
1『物語 ビルマの歴史- 王朝時代から現代まで』
- 著者はビルマ近現代史の専門家。王朝時代に始まり、イギリス植民地時代や日本軍による占領期、軍政期、そして2011年の民政移管後までの国の変遷について、丁寧かつ網羅的に記述されている。歴史の流れを汲むことで、現代の国家情勢がより深く理解できる。
2『観光コースでないミャンマー』
- 軍事独裁政権下、22年にわたり当時誰も入ることのできなかった地域での潜入取材を繰り返して全土(7州8地域)を踏破したフォトジャーナリストによるルポタージュと観光案内。特に、ロヒンギャ問題に関しては詳しい。
3『はじめてのミャンマー: 現地在住日本人ライターが案内する』
- ミャンマー在住歴5年の著者が、観光ツアーではなかなか目にすることの出来ないミャンマーのディープな魅力を教える。2011年の民主化やそれに続く急速な経済成長の様子を目の当たりにした著者による視点が魅力的な一冊。
4『仏教先進国ミャンマーのマインドフルネス』
- ミャンマーの人々の生活の中心といっても過言ではない「仏教」。ミャンマーで比丘出家した著者が、仏教という切り口からミャンマーの姿を映し出す。ミャンマーにおける仏教の特色や仏教と人々の関わり合いなど、仏教の世界をより身近に感じられる一冊。
5『ミャンマーを知るための60章』
- ミャンマー専門家、ミャンマーに長期滞在した日本人、また日本に留学や仕事で長く暮らしているミャンマー人の執筆者等69人が、各々の経験と知識に基づいてミャンマーを紹介する一冊。ぜひ手元に置いておきたい。
6『ミャンマーの柳生一族』
- ミャンマーへ取材旅行に向かった著者は、ミャンマー政府から派遣された監視役の「柳生一族」が旅に加わったことで予想外の珍道中を繰り広げることになる。ミャンマーの軍事政権を江戸幕府に見立てた描写が面白い。ミャンマーの人々の緻密な描写も魅力の一つ。ミャンマーという国と、その複雑な政治事情を肩肘張らずに理解することのできる一冊。
近年、民主化に向けた動きや経済成長により注目を浴びることの多いミャンマー。多様な切り口からミャンマーを見ることで、その本質に迫ることができるかもしれません。気になる一冊があれば、ぜひお手に取ってご一読ください!
【選書・書籍紹介】シャンティ国際ボランティア会 広報担当インターン
もっとよく知るシリーズ
・カンボジアをもっとよく知るための9冊
・ラオスをもっとよく知るための7冊
・アフガニスタンをもっとよく知るための7つの映像と書籍
・ミャンマーをもっとよく知るための6冊
・ミャンマー(ビルマ)難民キャンプのことをもっとよく知るための6作品
・ネパールをもっとよく知るための7つの書籍・映画
・タイをもっとよく知るための6冊