地震について楽しく学ぼう~防災紙芝居作成中~
皆さん、ナマステ。ネパール事業調整員の西田です。
現在ネパール事務所では紙芝居を作成しています。
といってもただの紙芝居でなく、紙芝居を通じて地震や防災の知識を学んでもらうという防災紙芝居なのです。
日本では学校で防災訓練や避難訓練が行われるので、小さいうちから防災の知識を身につける機会がありますが、ネパールではこのようなことはほぼ行われておらず、地震や防災に関してなかなか学ぶ機会がありません。
そのためシャンティが作成する紙芝居を通じて、ネパールの子どもたちに地震や防災のことを楽しく学んでもらえることを目指しています。
2017年は2つの紙芝居を作成する予定です。
1.地震はどうして起こるの?
2.学校で地震が起きたらどうすればいいの?
ネパール人の絵本作家との打ち合わせの様子
ネパールでは「地球の下に動物がいて、その動物が地球を揺らしたら地震が起こる」とか「神様がお怒りになったから地震が起こる」と考えている人もいます(日本でいうナマズの話みたいですね)。そのため地震の仕組みを説明して、備えが必要だと理解してもらいたいと考えています。
ネパールで現地職員と絵本作家と共に作成したドラフトを、紙芝居作家のやべみつのり先生に見てもらいました。
やべ先生のアトリエにて紙芝居をチェック中
やべ先生からは、紙芝居の構造、抜き、話の展開の仕方など、色々アドバイスを頂きました。また、大人は多くのことを詰め込みたくなりがちですが「いかに子どもに興味を持ってもらえるか」という視点で、改良を加えて頂きました。
そんな中、やべ先生が気に入って下さったのは、このワンシーン。
学校で地震が起きたらどうするかを示したシーンです。
左は机の下に隠れている絵で、右は校舎の外に避難している絵です。
現在作成中の紙芝居スケッチ
なぜ二種類あるかというと、今回シャンティが建設する学校など耐震性の高い校舎の場合は、地震のときに机の下に避難することが可能です。しかしネパールの一般的な学校は、レンガや土で作られており倒壊の可能性があるため、すぐに外に避難しなくてはなりません。そのため、紙芝居を左右各半分まで引いて、対象者によって見せる面を変えることで、各学校の状況に合わせて教え方を変えられるような仕組みになっています。
紙芝居は、通常は「右から左(←)」の方向に抜かれるようにできていますが、対象者によって抜く方向を変える(=両方の方向に抜く)ことができるというものは今までになかったそうです。ネパールの環境が生んだ独自性ですね。
子どもに興味を持ってもらえるような紙芝居を目指して、現在も改良を続けています。
どんな紙芝居ができるか、お楽しみに・・・!
【更新】完成した紙芝居はコチラから
https://sva.or.jp/wp/?p=26121
ネパール事業調整員
西田