アフガニスタン 図書館利用者からのメッセージ
アフガニスタンでの20年
シャンティがアフガニスタンに事務所を開設してから2023年で20年がたちました。
20年前、ゼロから本格的な教育復興を開始したアフガニスタンでは、4割以上の女子児童が教育を受けられるようになりました。
しかし2021年8月の政変後、女子児童への中等教育以上の教育が禁止されています。
図書館は女子児童が学びを続けることができる数少ない場所です。
■図書館は私の人生に大きな影響を与えてくれました
図書館は私の人生に大きな影響を与えてくれました。
私には両親がいません。
姉妹弟と暮らしていますが、
図書館に出会わなければ生活できなかったと思います。
図書館で縫製、文章の書き方、絵本の読み方、
手工芸品のつくり方、コーランの読み方を学びました。
図書館で習った縫製の技術を使って、
洋服の修理や仕立てをして収入を得ています。
少ない収入でしたが、弟を大学に入学させることができました。
しかし、現在は大学が閉鎖されてしまいました。
女性が働くことも難しく、
私は仕事を失い収入がなくなってしまいました。
私は自由で、安定したアフガニスタンを望んでいます。
いつの日かそうなることを願っています。
アフガニスタンのすべての人々、
特に女性と少女の権利が認められ、
誰もが学校や大学に行くのを止められないことを願っています。
■男女ともに同じであるという認識が広がればいいなと思っています
図書館は子どもたちが自分で表現をし、
自信を身に着け、自発的になるだけでなく、
社会を作り出そうとする力を助ける場所でした。
私はたくさんの勇気をもらいました。
世界の人々からアフガニスタンは戦場だと思われていますが、
いつか今とは違うアフガニスタンの姿を見せたいです。
さらに、戦争や殺人が止み、識字率が高まり、
少女や女性が外に出られるようになることも願っています。
一人ひとりが笑顔で学校に行き、誰も身体的な違いに目を向けず、
男女ともに同じであるという認識が広がればいいなと思っています。
■自分が考えたことを表現することが素晴らしいこと
私はラジオとテレビのアナウンサーをしていました。
図書館と出会い、
読み聞かせなどを通して自分に自信を持って良いんだと学びました。
自分が考えたことを表現することが
素晴らしいことであることも学びました。
女性が立ち上がり、権利を手に入れることができると考えるようになったのも、
図書館で読んだ本や図書館で出会った人たち、
活動の経験があったからだと思います。
だからこそ、今の仕事を選びました。
今の状況下で、女性ジャーナリストとして生きることは簡単ではありません。
たくさんのリスクが伴います。
しかし、私は女性の立場に立ち、
彼女たちの声や問題を世界に発信したいと思っています。
決して希望を失わず、そのゴールに辿り着きたいと強く願っています。
私は、平和で発展していくアフガニスタンを望んでいます。
アフガニスタンの人々は、ほかの国の人と同じように、
言論、教育、労働の自由といった権利を保有しているにも関わらず、
戦争や無知、そして私たちの国のために働かない
わずかな人々に従うことにうんざりしています。
早く自由になることを願っています。
写真:安井浩美