2017.11.23
読み物

第五回「図書館にいる人びと」

ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ
人びとの声
図書館

ミャンマー(ビルマ)難民事業事務所から、今月も「図書館にいる人びと」をお届けします。

私たちの事務所のFacebookページでは、これらのストーリーの英語版を連載していますので、ぜひフォローしていただけると幸いです。

●「図書館にいる人びと」のストーリー
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「私はボスコといいます。29歳です。私の妻はキャンプの図書館でコミュニティ職員として働いています。私には子どもが一人います。今は保育園に通っています。私は息子に教養のある人になってほしいと願っています。
このキャンプ内の教育状況は良いです。しかしここに必要なのはさらなる高等レベルの教育です。
図書館では、私たちの知らなかったことを見つけることができます。インターネットには接続できませんが、図書館から情報を得られます。情報は人々を啓発する、大切なものです。健康について、図書から学ぶことができます。頭痛について、例えば女性にとっての月経期間前の症状など、健康に関して私たちが知っておくべき情報はたくさんあります。
また、私は小説、一般教養書、そしてスポーツについて読みます。子どもにはときどき絵本を読み聞かせます。なぜなら、お話の中には学ぶべき教訓が含まれているからです。私自身は、英語の小説がもっと欲しいです。私は英語をもっと学びたいからです。」
―2017年8月、タムヒン難民キャンプにて


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「私の名前はノー・マッキーです。カレン族です。私は、新聞や歴史書などを読みにここに来ます。読書とは私を力づけるものの一つです。家では私は料理をし、ニワトリに餌を与えます。私には子どもがいて、学校に行っています。私はいつも家事が終わってから本を借りにきます。」
―2017年9月、ヌポ難民キャンプにて


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「私の名前はパー・ノーです、59歳です。高齢です。
ここに住んでいるカレンの人びとにとって、自分たちの生活には本が欠かせないと私は思っています。なぜなら、本は私たちに将来どのようなことが起こるかについての知識を与え、私たちは未来を理解することができます。そして、図書館にはあらゆる分野の図書がありますよね。
今日図書館は私たちにとって、世界中で非常に重要であるといえるでしょう。赤ん坊にも図書館がなければなりません。近所や地域を理解することに関しても、図書館がなければ私たちにとって大問題になります。
また、私たちは勉強したいのであれば図書館で学ぶことができます。そして相互に意思疎通することを知り、お互いに考えを共有することが可能になります。このような道程は、私たちのコミュニティのこれからの未来にとってとても良いことです。
今日ビルマでは図書館のない場所があるという現実を、私たちは直視しなければなりません。そのため、人びとは将来の世代のためにそれぞれの村に図書館を設置する必要があります。
現在ビルマで権力を握るアウン・サン・スー・チーも、将来そして国民のために全力を尽くしています。それは彼女が教育を受けているためにできることです。国の中心的リーダーとして、彼女はすべての人びとのために図書館を作る必要があります。そしてより良い教育制度を推進するために尽力しなければなりません。
私はビルマで勉強しました。この図書館は長い間利用しています。図書館の近くに住んでいるのです。新しい本がほしいときに、よくここに来ます。これ(コミュニティ図書館)はとてもいい考えです。村に図書館があるととてもうれしいです。なぜなら私は人生の中で、本を愛してきたからです。時には真夜中に起き、本を探してしまうほどです。とても興味があるのです。しかし私はとても高齢になったので、若いときのようには長時間読むことはできません。
私たちは母国に帰らなければならないという話を耳にします。多くは国内の状況について書かれています。多くの問題を抱えています。
私たちがほしいのは平和とお互いに分かち合う愛ではないでしょうか。私たちが求めるのは、共に暮らし、考えを共有しあうことです。」
―2017年8月、タムヒン難民キャンプにて


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ミャンマー(ビルマ)難民事業事務所 田村