ファインダーをのぞいて「難民キャンプの変わったごはん」
「ファインダーをのぞいて」は、シャンティが教育文化支援を行うアジア各地の様子を、フォトジャーナリスト川畑嘉文さんが写真でご紹介するコーナーです。
今回は「難民キャンプの変わったごはん」がテーマです。
おかずが並ぶ食事風景
難民キャンプで出合った初めての味
「この肉はラクーンだよ」。
ミャンマー難民キャンプでの食事時、シャンティの現地スタッフが教えてくれました。
「ラグーン? ラグーン(礁湖)って食べられるの?」とわたし。
「そうじゃなくて、ラクーン(たぬき)だよ」。
海外取材をしていると、予想外のジビエ料理に出会うことがあります。これまでアヒルやダチョウなどはご相伴にあずかったことがありますが、たぬきは初めて。タイに生息しているのかどうかは不明ですが、ジャングルで捕まえたそうです。
どれもとても辛い。小さくて黒い塊がたぬき。
皿に盛られた姿は大きな焼き鳥の皮みたい。食感は歯ごたえがあり噛み切るのが大変。味はというと、野生臭さが残っていて少々癖がある。ご飯のおかずよりビールのつまみに最適かも。貴重な食材をご馳走様でした。
ミャンマー(ビルマ)難民キャンプの1ヶ所のヌポ難民キャンプを訪問。ヌポキャンプ内の朝市では魚や肉、野菜も売られていた。
撮影者 川畑嘉文(フォトジャーナリスト)
千葉県出身。ペンシルベニア州立大学卒業。専攻は国際政治。ニューヨークの雑誌社勤務時代に9.11を経験し、記者職を捨て写真の道に進むことを決意。会社を退職しタリバン政権崩壊後のアフガニスタンを訪れ取材を行った。2005年フリーランスのフォトジャーナリストとなり、世界中の難民キャンプや貧困地域、自然災害の被災地で貧困や難民問題、自然災害などをテーマに取材。
第39回JPS(日本写真協会)展金賞、第17回上野彦馬賞「九州産業大学賞」、DAYS国際フォトジャーナリズム大賞2017「パブリックプライズ」等、受賞歴多数。著書に『フォトジャーナリストが見た世界』(新評論)。
「ファインダーをのぞいて」
本記事は、シャンティが発行するニュースレター「シャンティVol.299(2019年春号)」に掲載した内容を元に再編集したものです。
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