カンボジアの新年のお祝い クメール正月
こんにちは。カンボジア事務所のソフィアビーです。
新年のお祝いは各民族がそれぞれの伝統に従っていますが、そのタイミングは民族の信仰・慣習・文化に基づいているものです。カンボジアにおける新年祝いの歴史はとても古く、古代から毎年行われてきました。今回は、カンボジアの新年祝いである「クメール正月」についてご紹介しようと思います。
クメール正月は、4月中旬の約3日間にわたる祝日となり、米をはじめとした農作物の収穫がちょうど終わる頃と重なります。また、新年を迎える時間は、旧年が終わって新年の神様が旧年の神様に代わって降臨する時間であるとされており、古代から伝わる占星術のルールに従って決められるため、毎年その時間は異なります。
ここからは、クメール正月の3日間における様子を簡単にご紹介します。
初日には、新年の神様を迎えるにあたって家々が色とりどりの明かりやランタンなどで飾られます。そして、神様がいらっしゃる時間になると、人々は子どもたちを連れてお供え物が並べられた場所の近くに座り、ロウソクを灯してお香を焚き、新しい神様による幸福と繁栄を祈ります。
お供え物は、その年にいらっしゃる神様に合わせたものも用意するのが一般的です。例えば、降臨する神様がゴマを召し上がるのであれば、ゴマや豆をお供えします。
2日目には、寺院に行って食べ物やパン、果物などを僧侶に捧げる人が多いです。また、蓮を投げる遊びやハンカチ隠しといった民俗遊び、さらには伝統的な歌や踊りを見ることもできます。
子どもたちは、両親や祖父母などのお世話になった人に、服や食べ物、お金を贈ります。家の使用人や貧しい人に施しをすることもあります。午後になると、亡くなった人々の魂に祈りを送るべく、寺院に僧侶を招きます。
3日目はクメール正月の最終日であり、寺院で仏像に水をかけて幸運を祈る儀式が行われている様子が見られることが多く、クメール正月の終わりを象徴するものとなっています。
プノンペン事務所 総務/コーディネーター ソフィアビー
※注1:カンボジア王国観光省ウェブサイト(ウェブサイト名:MINISTRY OF TOURSIM、URL:https://tourism.gov.kh/2024/04/%E1%9E%80%E1%9E%98%E1%9F%92%E1%9E%9A%E1%9E%84%E1%9E%9A%E1%9E%BC%E1%9E%94%E1%9E%97%E1%9E%B6%E1%9E%96%E1%9E%94%E1%9E%93%E1%9F%92%E1%9E%90%E1%9F%82%E1%9E%98%E1%9E%90%E1%9F%92%E1%9E%84%E1%9F%83%E1%9E%91/)