2024.09.27

カンボジアにおけるキリスト教徒の結婚式

カンボジア

こんにちは、カンボジア事務所のボリーです。

カンボジアでは、国民の大多数が仏教を信仰しています。一方で、キリスト教やイスラム教を信仰している人もいます。実は今回、私の兄が結婚することになりました。そこで、カンボジアにおけるクメール人によるキリスト教式の結婚式の様子がどんなものなのか日本の皆さんに紹介してみようと思い、記事にすることにしました。

結婚式当日の朝、新郎と新婦は両親の足を洗う儀式を行いました。これは両親への敬意と、これまで両親が自分たちを大切に育ててくれたことに対する感謝の気持ちを表すクメール式の儀式です。

その後新郎と新婦は、地元の教会でセレモニーを行い、親しい家族や友人に囲まれながら誓いの言葉と指輪を交換しました。礼拝はクメール人の牧師によって行われ、結婚生活を築くにあたってお互いに理解し合うことの大切さについて語られました。セレモニーでは、新郎と新婦は神、夫、妻の結びつきを表す3本の紐を結び合い、三者の絆の強さが象徴的に示されました。

キリスト教式のセレモニーの後は、クメール式の結婚披露宴です。披露宴には新郎と新婦の両親や親戚のみならず、友人や関係者など沢山の人が参加しました。クメール音楽が流れる会場は、高い熱気に包まれます。

夜が深まるにつれて、新郎と新婦、そして参加者はダンスやゲームに興じ、盛り上がりも最高潮となりました。ブーケプルズと呼ばれる余興では、新郎と新婦が持つ複数の紐のうちの一つにブーケが括り付けられており、その紐を選んだ人が次に結婚式を挙げると言われています。

こうして二人は、大切な人々に囲まれて新たな旅立ちを迎えました。このキリスト教式の儀式とクメール式の儀式が組み合わさった結婚式は、キリスト教を信仰するクメール人としてのアイデンティティが如実に現れたものでした。国民の大多数が仏教を信仰するこの国で、宗教的な多様性を垣間見ることのできる出来事でもありました。

結婚おめでとう、末永くお幸せに!

 

バッタンバン事務所 学校建設事業 / プロジェクト・スタッフ ボリー