カンボジア料理・アモックについて
こんにちは。カンボジア事務所のソフィアビーです。
今回ご紹介するのは、カンボジアの有名な料理である「アモック」についてです。
アモックとは、私たちカンボジア人が大好きな、国民食として誇る料理の一つです。アモックは市場や小さな米屋などではめったに見かけず、外国人を中心とした観光客に向けて、地元と海外の両方の味に対応しているレストランや、大きな食堂で食べられることがほとんどです。
アモックの起源については、他のカンボジア料理と同様、その歴史が明文化された研究は今のところありません。しかしカンボジアだけでなく、タイやラオスにおいてもアモックという料理は見られます。
料理名については、1967年に出版されたチュオン・ナート辞典(カンボジア語辞典)によると、この料理の語源はタイ語で、「Hamok」のうち「H」は「包む」、「Mok」は「埋める」を意味するそうです。また、辞典には料理の詳細に関する説明も載せられており、新鮮な魚にココナッツミルクやスパイスなどの様々な材料を加えて包み、蒸し焼きにした料理であり、魚入りアモックや野菜入りアモックなどバリエーションがある、と述べられています。
カンボジアにおけるアモックの調理の歴史は非常に興味深いです。古代の人々は、エレファントフィッシュ(象耳魚)にココナッツとスパイスを加えて蒸し焼きにしていたとのことですが、エレファントフィッシュは希少であったことから、初期の学者たちがこの種の絶滅を恐れてエレファントフィッシュを殺さないよう人々を説得したそうです。このため、料理人たちはスネークヘッドやナマズで代用するようになりました。
スネークヘッドやナマズが豊富になるにつれて、料理人たちは鶏肉や、アヒルやティラピアといった他の食材も加えていったそうです。
プノンペン事務所 総務/コーディネーター ソフィアビー