ラオス子どもの家から育った才能
皆様、あけましておめでとうございます。ラオス事務所の川村です。
ラオスを訪問されたことがある皆さんには、「子どもの家」をご存知の方も多いと思います。シャンティが1996年から運営支援をしている子ども達のための総合施設です。
その子どもの家のスニタ、といえばかつては有名な子どもで、歌も踊りもできれば、絵本の読み聞かせもゲーム指導もできて、みんなのリーダー格でした。
そんな彼女も、今は大学も卒業し、国立テレビの番組のキャスターやラジオ、テレビのニュースアナウンサーと大活躍をしています。
そんな彼女の記事が、読売新聞国際版の新年特集に掲載されました。
記事掲載のためのインタビューに私も立会い、通訳をしました。
印象深かったのは、テレビのキャスターなど派手な仕事をしているので、これからもマスコミの仕事などをしたいのだと思って、
「これからもテレビの仕事などをやっていくんでしょ?」と訊くと
「一時的にはテレビの仕事もやりたいけど、本当にやりたいのは、子どもや青少年にかかわる仕事。だから、一番の夢は、子どもの家の所長になること!!」
といってほほえむスニタ。
そして、読売の記者さんから、
「スニタさんにとって、子どもの家はどんな存在ですか?」と訊かれて
じっと考えながら、彼女の目に涙がいっぱいに。
「ごめんなさい、昔のことを思い出して胸が一杯になっちゃって。」
「子どもの家は私にとって特別な場所。父親が居らず母親からも子どもの家に行っちゃ行けない、と言われた時もあったの。その時も母の目を盗んで子どもの家に通っていた。そんなときも、子どもの家の皆が家族のように接してくれて。」
「子どもの家に来なければ、今の私はなかったでしょう。」
いいインタビューでした。子どもの家は多くの子ども達にとって、特別の意味を持ってきたことを確信したのでした。