2010.11.05
読み物

11月は超おおいそがし

ラオス

社団法人シャンティ国際ボランティア会(SVA)ラオス事務所 の伊藤です。

11月に入り、降雨も無くなったヴィエンチャン。

朝夕も冷えてきて、 いよいよ乾季(寒季)の到来です。

この11月、ラオスでは観光シーズンに入るとともに、国家行事がめじろおし。

11月9~12日は、クラスター爆弾禁止条約締約国第一回会議

http://www.clusterconvention.org/1msp/

今年の8月に発行されたばかりのこの条約。日本も批准してます。

ラオスは全世界の0.1%の人口ですが、

クラスター爆弾犠牲者は全体の50%を数えます。

そう、、、ベトナム戦争時、米軍によって投下された爆弾です。

実は、ラオスは、世界で最もクラスター爆弾の被害を受けている国の一つです。

その第一回目の会議が、ラオスで開催されるのです。

100カ国以上から参加があるということ。

犠牲者の方々は、家族のために、農業、爆弾の破片を売るため収集中に被害にあい、

その後、家族のために働くこともできず。却って、家族の負担となる精神的苦痛の中にいます。

今も、多くの人が被害を受け続けているのです。

知られていない、この穏やかなラオスの【影】の部分。

是非、新聞などチェックしてみてくださいね。

そして、11月18~20日は、うってかわってヴィエンチャン遷都450周年記念行事

(凱旋門公園とヴィエンチャン首都450年記念の看板、、、夜は電光掲示板に代わります!)

これらを控えて、今、ヴィエンチャン市内はにわかに、変わっています、、、

道路は横断歩道や駐車のマークがきれいに塗りなおされ。

450周年記念の看板が至る所に、、、

そして、メコン河沿いに作られている公園もあっという間に完成が近く、、、

「突貫工事が得意なんだよね~」とは、●年もラオスに在住されている方のご意見。

いつもはゆっくりと時が流れているラオスで、このスピードはすごいです。

家の近くの凱旋門公園も、朝起きたら昨日と違う、、、みたいな感じ。

そんな中、我がラオス事務所の図書館事業課では、来年の移動図書館対象校選定に大忙し。

活動をハンドオーバーしていく、ヴィエンチャン首都図書館員とともに、調査しています。

右の青シャツをきているのが、我らがミンチェンスタッフ。

本日の訪問先、小学校でのインタビュー。

奥の真ん中が、校長先生、右に一緒にいるのは、サイセタ郡の教育事務所担当官。

ラオスではいつでも、行政と一緒。

ラオス人による活動になるよう、ハンドオーバーを見据えた場合(SVAが離れても続いていくために)、

最初からともに計画して行くことが重要です。

さて、このサイセタ郡。古くからモン族の人々が多く住む地域です。

ラオ族の先生が、モン族の子どもに教えているので、コミュニケーションが取れず、大変なんだ、、とのこと。

特に1年~2年生は、家で使っている母語モン語と学校の教育言語ラオス語の間で、本当に大変です。

その中で、絵本やストーリーテリングを使った、図書館活動が、

モン族の子どもたちがラオス語を習得するのにとって、とても有効です。

校長先生も本の重要性をアピールされてます。

「昔受けた支援の本があるから、自分なりのストーリーテリングをしてるけど、、、。

研修を受けられたら、自分でも頑張りますから、、」

休み時間の楽しみが増えるかな。

また、新たな子どもたちに、絵本が届けられます。

おまけ、、

先生が作った本棚、、、よくよく見ると、使っていない机を重ねています。

ラオス事務所所長

伊藤解子