私が犬を食べない理由
シャンティ国際ボランティア会ラオス事務所 の鈴木です。
いつも大変おせわになっております。
ラオスもようやく雨季が終わり、過ごしやすい夕暮れ時。
先日、ラオスに長く住む知り合いに誘われて食事に行って来ました。
『ねぇ、鈴木さん、今日あたり、犬、いっとく?』と、指差す先には、犬が。
『いえ、まだ、いきません』
ラオスに来て、犬を食べる文化があるとは聞いていましたが、
なぜか未だに犬を食べられないでいます。
他にはいろいろな生き物を頂いてきたのに、例えば...
カエル
『うわぁ~、鶏肉みたい♪』という方がいらっしゃるが、本当にそうでしょうか?
幼少の頃、富士山を見ながら食べた鶏肉はには、こんな感じではありませんでした。
食べ難くはないのですが、焼き残って肉に貼り付いた皮が少し気になる感じです。
ムササビ
『食べると、何処へでも飛んでいける!(ほどに元気になる)』ということで、
ラオスでは老若問わずに男子には、特に夜行性の男子には大人気の食材です。
夜、元気になる必要はないのですが、ちょいと試しに。
うわっ! なんだ、こりゃ! 目っ、目っ、目が開けられない!くらいに、
ものすごい、猛烈な、強烈な、尋常じゃない、衝撃的な臭いがします。
お召し上がりの際は、ゴーグルをご用意ください。
成虫前、成虫直前のハチ
えらく高価な食べ物だというので、食べてしまいました。金に目がくらんで失敗した事例です。
成虫前(白い方)は、少し硬めの『チーカマ』の食感でした。食感だけがチーカマです。
成虫直前』茶色は、見た目からイメージした通りのまま、『ザッツ・虫』といった具合です。
ヘビ
小学校の頃にドキドキしながら観た、水曜スペシャルの探検隊になった気分でした。
ヘビ自身が、今まで食べてきたであろう生き物の様々な臭い・味がしました。
小骨が多いので、箸やフォークで食べるのは難しいです。手がおススメです。
あと、ウロコ付きの皮がえらく伸び、前歯では噛み切れない弾力性に富んでいるので、
調理をする時点で、一口サイズに切断しておくこともおススメします。
水牛の皮
半年くらい置き忘れたままとなった鏡餅以上に硬い食べ物です。いきなり噛むと歯が砕けるので、
しゃぶって下さい。3~4時間くらいとしゃぶり続けると、ようやく『食べ物』と認識される程度の
柔らかさになります。
しゃぶる前に、きちんと焼かないと、水牛の剛毛が舌に刺さって痛いので、お気をつけ下さい。
セミ
外は殻と羽で甲殻類を思わせるバリバリとした食べ難い食感。中は粘度と引っ張り強度が
高いクリーム状です。 ラオスでは昼下がりの『お茶うけ』として、好まれています。
6本の足を取らずに食べると、歯茎から血がにじむほどの硬質な歯間ブラシとなります。
お気をつけ下さい。
ウサギ
頭と尻尾を残して丸焼きにし、お刺身の舟盛りよろしく、ご丁寧に顔を私の方に向かせて、
ウサギの丸焼き・舟盛りに。 舟盛りの後は、頭部と尻尾をよぉ~く煮込んだスープに。
『ウサギの脳ミソを食べると、頭がよくなるよ』と、勧められましたが、よそ様の脳ミソを頂戴してまで
頭が良くなろうとは思っていないので、遠慮しました。
ネズミ
いつかは来ると思っていた生き物が来ました。腹をくくってみたが、どうにも衛生面の
不安がぬぐいきれないので、世界中の人々に愛されてやまない、夢と魔法の国のネズミの
笑顔を思いながら、ありがたく頂戴しました。
肉は日本の天井裏での様子と同じように、ラオスでも常に走り回っていせいか引き締まって硬め。
匂いは『臭い』と表現した方が適切でした。食後は半月ほど苦しみ続けましたが、
食卓に乗れば、いつでも頂戴しています。
アリの卵(保護者同伴)
『なぁ~に、これイクラみたいじゃん!』と仰る方がいましたが、イクラが嫌いな私が、
どうしてアリの卵を食べるのか不思議に思いながら頂きました。
生のまま食べると、卵を口へ運ぶスプーンの端か逃れた保護者アリたちが、口角をつたって
上へ下へ、右へ左へと脱走して収集がつかなくなりますので、調理することをおススメします。
...と、これだけの様々な自然の恵みを頂いておきながら、犬だけは頂いてきませんでした。
私が犬を食べない理由は、何なのだろう?
その昔、飼っていた『甲太(こうた)』と言う名の愛犬を忘れられていないからだろうか。
それとも、意外に私は愛犬家なのだろうか。
そう言いながらも、来週辺りに、『あぁ、意外に美味しいじゃん、犬って』と言いながら、
爪楊枝を口にくわえてメコン川沿いを歩いているかもしれません。
その時がきたら、また、お知らせします。
SVAラオス事務所・鈴木淳子