2012.04.14
読み物
軽いスプーンの謎
サバイディー!(ラオス語で「こんにちは」)
先月までラオスに出張していました。
出張中の楽しみの1つといえば、ラオス料理
主食のもち米に、さまざまな麺料理。
味付けは少し辛いものもありますが、総じて日本人の口にあうものばかりです。
朝はお米の麺でできたカオピヤック(オススメです)を食べることが多いのですが、
南部のサラワン県に出張していたその日は気分を変えて、おかゆを注文しました。
スプーンを持って、おかゆをすくおうと思ったら、
スプーンがずいぶん軽いことにびっくり
何でも、クラスター爆弾などの不発弾(処理済み)を使ってつくったスプーンだとか。
1954年にフランスからの独立を得たのもつかの間、
ラオスはヴェトナム戦争に巻き込まれてしまいました。
戦争中、北ヴェトナムの輸送路(ホーチミン・ルート)を攻撃するため、
アメリカ軍によって投下された爆弾は約300万トン。
当時のラオス人人口が約300万人ということは・・・
何と 1人あたり1トンの爆弾を落とされた計算に
その結果、農地が汚染され、今なお子どもたちが被害を受けるという悲劇が続いています。
・・・とその日の宿に着くと、そこには不発弾の残骸が、、、
歴史の負の遺産として、こういった悲劇を忘れないこと、
そういった過ちを繰り返さないために、
子どもたちが笑顔でいられるように、安心して勉強できる様に、
軽いスプーンに驚きながら、願わずにはいられませんでした。
本年度支援する予定のボリカムサイ県の小学校を視察。
熱心にノートをとる子どもたち
SVA東京事務所 ラオス事業担当 木村