学校をきれいに保ち、健康に気を付けましょう
サバイディー!
ラオス事務所の竹谷です。
今回は、ラオス南部、サラワン県ワピー郡の小学校で実施した、掃除・衛生に関する研修会をご紹介します。
ラオスの地方では、不衛生なことにより、下痢などの病気が多くみられます。トイレが無いことにより、下痢で早退してしまう。高学年の女子が学校を欠席してしまう。そんなことが起こっています。
現在、ラオス事務所では、学校教育支援事業として、学校校舎建設、トイレ・給水設備の設置、学校運営や施設の維持管理に関する研修会を行っています。建設だけでなく、研修会を実施することで末永く施設が利用され良い教育環境が維持されることを目ざしています。
その一環である研修会の目的の一つは、村人や教員が、自分たちの生活に身近な、掃除や衛生面に関する知識を改めて認識し、その重要性を理解し、子どもたちに伝えられるようになること、そして計画的に維持管理をし、トイレを利用するようになること。
また、もう一つの目的は、子どもたちが掃除の大切さやトイレの利用、そして、具体的な手洗いの方法を知り、衛生環境の改善や自分たちの健康維持に活かせるようになることです。
50人近い参加者が集まりました。
午前は、校長、教員、村人を対象に、教育省の教育行政官からの保健衛生に関する政策の説明も含めながら、掃除や手洗いの重要性、不衛生からくる病気についてなど、ポスター等を用いて紹介しました。
特にこの地域では現在デング熱が多く発生していることもあり、蚊が発生しやすい水たまりをつくらないことなど、生活に密着した内容も取り入れました。
掃除用具を用いた実践を取り入れる、学校教育支援担当のオイ。子どもたちも窓からこっそり。
そして、校内掃除の年間スケジュールが、村人の意見を取り入れながら校長と教員を中心に作成されました。
現在も毎日授業前と授業後に児童たちが教室の掃除を行っていますが、新たに、毎週水曜日に校舎全体と校庭を含めた掃除を行うこと、毎月25日に村人と教員が、掃除がきちんと行き届いているか確認を行うこと、などを決めました。
校長主導で、校内掃除の年間スケジュールを作成。
午後は子どもたちを対象に、校長と教員主導で、掃除やトイレを利用することの大切さ、効果的な手の洗い方等について、紙芝居や実践を行いました。
指の間もきれいに。
手順を確認しながら実践します。
きれいに洗えました。
教員の指導によって、手洗いの実践を一生懸命する子どもたちの姿が印象的でした。
この研修会を通して、学校と村が中心となり、健康や衛生への意識が高まる一つのきっかけになればと思います。
ラオス事務所 副事業調整員 竹谷麻莉子