2017.02.18
読み物
ある女子児童が見せてくれた答え
サバイディー(こんにちは)。
先日、ラオスの絵本出版と移動図書館活動をご支援下さっている日本の方々が事業地ヴィエンカム郡を訪問して下さいました。
学校を訪問した際、シャンティの職員や小学校教員による絵本の読み聞かせが披露されたのですが、それを見ていた一人の女子児童が、「私もやって見せたい」と自ら本を持ってきて、みんなの前に立ちました。私もびっくり。嬉しいサプライズです。
まだ完璧にはラオス語の読み書きができないこの女子児童ですが、一ページ、一ページ、ゆっくりと読みながら、ひとりで最後まで読み聞かせをしてくれました。
いつも教員が読み聞かせをしている姿を見て、どんなお話なのかを聞いて覚えて、絵本を皆に見せながら読み聞かせる術までも身に着けていました。
以前はこんな積極性があったでしょうか。
学校が、教科書で勉強するだけの場所だったらどうだったでしょう…?
「やってみたい」「読んでみたい」「私にもできるかな?」「なんだか楽しい」
シャンティはこのような子どもの意欲を引き出すひとつのきっかけを与えたに過ぎませんが、シャンティの活動を通して、着々と、確実に、子どもたちに良い変化が生まれてきています。
この学校で読書推進指導をシャンティが行なっていたのは約2年前。それからは教員が読書推進の一環として図書館活動を続けてきたのです。
シャンティの移動図書館活動は、単にその場だけの読書機会提供サービスではありません。シャンティが去った後も定着するように活動をしています。
その答えをある女子児童がまたひとつ、私たちに見せてくれました。
写真掲載絵本:
「ガンピーさんのふなあそび」ほるぷ出版
「おおきなかぶ」福音館書店
ラオス事務所 山室仁子