ラオスの正月「ピーマイラオ」
サバイディー(こんにちは)。
ラオスは今、お正月(ピーマイ)で賑わっています。
水鉄砲で水をかけてくる子どもたち
古都ルアンパバーンのお正月は本格的といいますか、伝統的といいますか、様々な行事が行なわれます。
ミスコンが行なわれたり、メコン川の三角州のような場所で砂で仏塔を作ったり、大規模な托鉢をしたり、寺院に安置された仏像を水で洗い清めたり、パレードをしたり、水かけをしたり、盛りだくさんです。
砂で作られた仏塔・ストゥーパ
水をかけてお祝いします
パレードには、ラオス創造の神といわれるプーニューとニャーニュー、僧侶、コンテストで選ばれた7人の美女、村人などのグループが街を練り歩き、人々は水をかけて一年の悪い出来事を洗い流し、感謝と敬意を払います。
プーニューとニャーニュー
パレードの様子
民族衣装に身を包みます
ミスコンで選ばれた7人の美女たち
水かけの習慣については、神話が元になっていると言われています。
プチ知識として、今回は、お話のあらすじをご紹介したいと思います。
======(あらすじ)======
神様(ブラフマー神)が地上にいた博識な若者(お釈迦様)に対して「自分より知恵がある者がいるはずがない」と怒り、知恵比べを申し出た。
「もし私の問いに答えられたら私の負け。自分の首を切ろう」と。
お題が出されてから一週間、若者は解けずにいたが、近くにいた2羽の鳥がその問いの答えを話しているのを偶然聞いて、神様に会いに行き、見事ご名答となる。
神様は知恵比べに負けてしまい、約束どおり首を切ることとなる。
その際、神様が立ち会った7人の娘達に向かって「自分の首が乾くと世に災いが起こるだろう」と予言した。
その予言の災いを避けるため、神の首を保管して一年に一番暑い時期にこの首に水をかけるようになった。
======(おしまい) ======
そのため、一年で一番暑い時期にあるお正月に水をかけ合う習慣ができたそうです。
なお、ルアンパバーンで行なわれるパレードでは、ミスコンで選ばれた7人の美女が神様の首を手に動物の乗り物に乗って街を練り歩きますが、それもこのお話が元になっているそうです。
ラオスの隣国、タイ・カンボジア・ミャンマーなどもこの時期にお正月を迎え、水かけ祭りが行なわれます。
水をかける行為は一緒ですが、その裏側や行事にはどんな謂れや意味があるのか、もっと調べたら面白そうですね。
そして、このような昔からの言い伝えや民話、神話を、子どもたちが学んで守っていくといいですね。
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ラオスは今年2560年となります。
本年も皆様がご多幸でありますようにお祈りします。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
ラオス事務所 山室仁子