ニュースレター「シャンティ」2020年冬号(特集:難民帰還に揺れるタイ、ミャンマー国境の今)を発行
こんにちは、東京事務所、広報担当インターンの原です。
シャンティが年4回、春夏秋冬に発行しているニュースレター「シャンティ」Vol.303(2020年冬号)ができあがりました!
※ニュースレター「シャンティ」は、シャンティの会員やアジアの図書館サポーターに最新号を郵送でお届けしています。
今回の特集は「難民帰還に揺れるタイ、ミャンマー国境の今」です。
特集「難民帰還に揺れるタイ、ミャンマー国境の今」
1949年より政府と少数民族による対立が続いていたミャンマーは近年、民主化政策が進んでいます。全土停戦協定が結ばれ、難民帰還の動きが始まっています。しかし、帰還へと動き出した一方で、難民キャンプの中にはミャンマーへの帰還をためらっている人も多くいます。
タイ国境にあるミャンマー(ビルマ)難民キャンプへ最初にミャンマー(当時ビルマ)から逃れてきた人たちが暮らしはじめて、約40年が経過しています。そんな難民キャンプ内では、たくさんの人が帰還先の安全や今後の支援に不安を抱えています。帰還先のミャンマー南部のカレン州では、生活や教育の環境が整いはじめていますが、村には産業がなく、安定した収入を得ることが厳しいという現状があります。
そんな中、シャンティでも難民の再定住へ向けた支援をするために、2019年7月よりミャンマー国境支援事業(Myanmar Border Project 通称:MBP)を立ち上げました。難民を受け入れるミャンマー・カレン州のパアンに、ミャンマー国境支援事業事務所を設置し、活動しています。
ミャンマー国境支援事業事務所の中原所長は「国内の貧困問題や少数民族問題の解決無くしては、平和に向けたプロセスは決して順調には進まないだろう」と感じています。ミャンマーへの帰還を決めた人と難民キャンプに残る人、帰還先の村で一緒に暮らすことになる地元住民と帰還民。時間はかかりますが、それぞれの人にどう寄り添えばいいかを考えながら、シャンティはこれからも活動を続けていきます。
世界の現場からAIRMAIL from ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ
今回の特集でも取り上げているミャンマー(ビルマ)難民キャンプでの活動と、そこで暮らす人々の様子をさらに詳しくご紹介します。難民キャンプでは図書館活動を広く知ってもらうために、人形劇やおはなし会などのイベントを開催しています。人形劇で使う台本や人形は手作りのものを使うこともあります。人形劇の舞台裏をのぞいてみると、観客に楽しんでもらいたい、というスタッフたちの熱い想いが詰まっていました!現地の子どもリポートでは、11歳のスウィートさんがキャンプでの1日やお気に入りの遊びを紹介してくれています。
シャンティな人たち 生活協同組合パルシステム東京 山中裕子さん
生活協同組合のパルシステム東京さんは、1997年の平和カンパをきっかけにシャンティの活動に協力してくださっています。2019年には「絵本を届ける運動」の親子体験イベントも開催し、組合員の方々にも国際協力の輪が広がってきています。国際協力や平和活動で大切にしていることは何なのか、政策・環境推進部 政策推進課課長の山中裕子さんにお話を伺いました。
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シャンティは2019年より新たにミャンマー国境支援事業を開始いたしました。現状、難民キャンプの中や帰還先の村で、様々な境遇の人々が多くの不安や課題を抱えています。シャンティでは、帰還先の村にコミュニティリソースセンターを建設するなど、広く情報を届ける活動を行っていく予定です。これまで行ってきたキャンプでの難民支援から未来に向けた支援を広げていくためにも、引き続きご支援いただければ幸いです。