2022.06.12
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世界の絵本を読んでみよう「体の中の冒険」ネパール

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シャンティ国際ボランティア会は、良質な本が少ないアジア各国・各地域で独自に制作した絵本を出版しています。子どもたちに質の高い絵本を提供できるよう、現地の作家やイラストレーターを対象とした専門家による研修を実施したり、少数民族たちに口頭で伝承されてきた民話などを絵本にまとめる活動を行っています。

今回は、2021年にネパールで出版した栄養教育紙芝居「体の中の冒険」をご紹介します。


『体の中の冒険』表紙

1.「う~ん、お腹が痛いよ」ドルマはとても苦しそうです。おばあちゃんはみんなに、ドルマを治すのを手伝っておくれと言い、おまじないをかけて3人をドルマの体の中に連れていきました。

2.ドルマの口の中はバイ菌がいっぱい。食べる前の手洗いや何日も歯みがきをしていなかったせいです。みんなでバイ菌を口から追い出しました。

3.次に3人はお腹の中へ。ここには食べ物や砂糖のかたまりが溶けずにたくさん残っていました。ドルマは虫歯のせいで食べ物をしっかりかめず、おまけに油っこいものが大好きでした。

4.小腸の中には悪い虫がいて食べ物の栄養を横取りしています。「ドルマがちゃんと料理されていない食べ物を食べていたのを見たわ!」みんなは力を合わせて虫たちをやっつけました。

5.虫たちがいなくなった後、栄養が小腸で吸収されるようになり、体中につながっている細い管を通って体の隅々まで広がっていきました。3人は体の外に出てきました。

6.ドルマはすっかり元気になりました。そして、これからは手洗いや歯みがきをきちんとすること、食べ方と食べる物に気を付けることを約束しました。

◆◆この紙芝居は、読み終わった後に子どもたちに以下の質問をして、栄養や健全な食習慣についての理解を深められるようになっています。

・なぜドルマは病気になったの?
・健康になるには何をしないといけないかな?
・どんなふうにごはんを食べたら、病気にならないかな? など


「世界の絵本を読んでみよう」シリーズ

本記事は、シャンティが発行するニュースレター「シャンティVol.315 (2022年6月号)」に掲載した内容を元に再編集したものです。

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