僕のすべては、難民キャンプの図書館から始まりました
幼い頃難民キャンプで育ち、その後家族でアメリカへ移住したシーショーさんは、 図書館の本をまねて絵を描くことが好きな少年でした。 図書館に通っていた頃、絵によって救われた。 だから、絵を教える仕事に就きたいと願い、 その夢を叶えたシーショーさんを紹介します。
難民キャンプに住んでいた時、多くの時間を図書館で過ごしました
はじめまして。僕の名前はシーショーです。昔、メラマルアン難民キャンプに住んでいた時に、多くの時間を図書館で過ごしました。図書館でたくさんの絵を描いてきました。そして、今、僕はプロのアーティストになります。2017年3月にアメリカの大学を卒業し、アニメーションの学位を取ります。僕のすべては、難民キャンプの図書館から始まりました。
4歳の時に当時のビルマ国軍が迫ってきた村から逃げて、国境を越えてタイの難民キャンプにたどり着きました。いくつかの難民キャンプを渡り歩き、6歳の時からメラマルアン難民キャンプに住むことになりました。
図書館は、僕にとって第2の家でした
メラマルアン難民キャンプに図書館ができたのは、僕がまだ10歳頃だったと思います。図書館は僕にとって第2の家でした。学校がない土曜日は、一日中図書館で過ごしました。学校がある日も、お昼時間に毎日図書館に行きました。僕は絵本を読むことと、絵を描くことが大好きでした。図書館にある絵本はすべて読んでしまい、いつも新しい絵本が届くことを心待ちにしていました。それでも、絵本に描かれている美しい絵を見るために、すでに読んでしまった絵本でも、ページをめくることをやめられませんでした。僕が一番好きだったのは、お絵かきの日です。家にいても何も描くものがないので、図書館に行って絵を描きました。特にタイとビルマの美しい風景を描くことが好きでした。
シーショーさんが通っていたメラマルアン図書館
絵本コンテストに毎年参加していましたが、ずっと賞を取ることができませんでした。それでも、絵の描き方を学びたいと思い、図書館に毎日通い、絵本に描かれている絵を見ていました。そして、ある年、僕の絵が賞を取ったと知って、信じられませんでした。はじめて出版された絵本を見たときは本当に嬉しかったです。