2021.05.17
クラフトエイド

みんなでフェアトレードの輪を広げよう!

5月はフェアトレード月間です。
フェアトレードとは直訳すると「公平・公正な貿易」。途上国の原料や製品を正しい価格で継続的に購入することで、立場の弱い生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」です。
日本ではフェアトレードのことをよく知ってもらうためのイベントが全国各地で行われています。オンラインフェアなどの取り組みも行っていますので、皆さんも参加してみてはいかがですか。

クラフトエイドの始まり

シャンティ国際ボランティア会のフェアトレード事業「クラフトエイド」は1985年タイ東北部のバンビナイ・ラオス難民キャンプ内で作られた手工芸品を日本で紹介したことから始まりました。タイ、ラオス、ミャンマーの山岳民族、長い内戦で多くの文化が破壊されたカンボジア、一向に情勢が良くならないアフガニスタン。それぞれの民族の伝統文化を残していけるよう、その特長を生かしたアイテムを現地の生産者と共に作ってきました。
DM用写真ヤオ族

コロナ禍でのフェアトレード事業

36年間共に歩みを進めてきた私たちと生産者団体にとって、昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により最大のピンチと言えるほど厳しい1年となりました。 クラフトエイドでは販売会やイベントが中止となり、お客様に直接商品を説明する機会がなくなりました。生産者団体は、現地のショップの閉鎖、外出制限のため商品の受け取りや支払いの滞り、また海外取引先からの注文の落ち込みなど多くの問題に直面しました。
昨年3月、タイの生産団体TTCから売上の激減により、このままでは団体を存続できないという緊急SOSを受けました。TTCの商品を作る山岳少数民族の人たちの中には、現金収入をTTCとの取引に頼る世帯を多く、生活への影響は深刻です。
そこからスタートしたTTCとの新商品作り。市場の閉鎖により同じ生地が手に入らない、外出自粛により山岳地域に住む作り手に材料を届けに行くことができない、など様々な困難の中、オンラインで何度何度も打ち合わせを重ね、ようやく完成を迎えることができました。

山岳民族の伝統文化を活かした新商品

TTCはタイの北部チェンマイにあるフェアトレード団体で、多様な民族ごとの伝統を活かした製品作りを通して、山岳民族の人々の暮らしを支えています。2021年の新商品は、カレン族、リス族、ラフ族それぞれの技術が際立つバッグを作りました!

カレン族手織り2WAYバッグ

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カレン族の腰機(こしばた)で織られた生地を全面に使用しました。腰機は最も古い技法と言われ、家の柱などと自分の腰に経糸を通し、織ります。糸の張り具合を調整しやすいため、ふんわりざっくりとした織生地が特徴的です。トートにもショルダーにもなる便利な2WAYバッグで、A4サイズの書類も入ります。男性にも使って頂けるよう、織柄をタテに入れてシャープな印象に仕上げました。

リス族重ね縫いショルダーバッグ

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山岳民族の中でも美意識が高く、色彩感覚が抜群なリス族のカラフルな重ね縫いが印象的なバッグです。重ね縫いは、布を細く折りたたみ、異なる色の布を何重にも重ね合わせて縫う伝統技術。鮮やかな重ね縫いが、シンプルなコーディネートのポイントになること間違いなし!

ラフ族手織りビッグバッグ

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生産団体の倉庫に眠っていたラフ族の手織り生地を取っ手に使った”エコ”な仕様。手織りで織られた幾何学模様の生地は、とても繊細で、生地も柔らかく、手触りも良いです。しっかりと織られた厚みの生地なので、重い荷物を入れても大丈夫!外ポケットが6つも付いていて、とっても機能的です。

他の新商品もご用意しています。詳しくはオンラインストアをご覧ください!

またTTCが作り手さんの生活維持するためのクラウドファンディングに挑戦しています!英語版のみなので、ご支援するのは難しいという方も、シェアだけでもして頂けたら嬉しいです!

モノのやりとりだけでなく、生産者の想い、買い手の想い、みんなの想いが繋がり、フェアトレードの世界に広がっていくことを願っています!