2020.04.29
緊急人道支援
医療従事者の防護具と医療品を配布しました
ナマステ。ネパール事務所長の三宅隆史です。ネパールではコロナウィルス感染者が5名だった3月24日からロックダウン(外出禁止令)が始まりました。理由は、医療システムが脆弱なことと感染者が多い欧米や中東、インド等で就労していた50万人ものネパール人が職を失い、帰国したためです。ロックダウンから36日たった4月28日の時点で感染者は54名(検査を受けた54,000名のうち)、死者はゼロと封じ込めには成功していると言えますが、国境を接しているインドの感染者が27,892名と急増しているので、ロックダウンは少なくとも5月7日まで続きます。
検疫施設の不足のため帰国者の多くは自宅での検疫を強いられました。また感染リスクのある人びとをケアする保健師や医師、看護師に必要な個人防護具や医療品が不足しています。シャンティの事業地であるヌワコット郡の保健局から支援要請を受けました。シャンティは現地NGOであるCARDSNと連携して、個人防護具(防護服、防護マスク、手袋、ブーツ等)15セットならびに放射温度計6器、マスク1万枚、消毒液300本等の医療品を同郡の公立病院、5カ所の保健所に配布しました。
個人防護具を受け取った際、ヌワコット郡公立病院事務長(上の写真中央)は「日本の人びとからの支援に感謝します。これらの器具や医療品は最も必要なもので、ヌワコット郡のコロナウィルス感染者の増加を防ぐことに役立つでしょう」と述べました。
タディ村村長(下の写真右側)は「シャンティは2015年の地震の時に一番最初に来て支援してくれました。今回のコロナウィルス危機に対してもこの村を支援してくれた最初の団体です。日本の皆様に深く感謝します」と述べました。