2019.10.24
海外での活動

札幌でラオス事業の報告会を行いました

ラオス

皆さんこんにちは。
事業サポート課でラオス事業を担当しています谷島です。

10月20日(日)に、北海道教育大学札幌キャンパスにて、「へき地教育論」の講義の一部として、ラオスでの北部地域での「ラオス北部地域の教員養成校指導教官の能力強化を通じた、複式学級運営改善事業」報告会を行いました。
北海道教育大学では、へき地・小規模校の教育研究が積極的に進められています。札幌キャンパスは広々として自然が豊かな、あいの里にあります。
シャンティはラオス事業を進めるうえで、特に複式学級の運営について、北海道教育大学の川前あゆみ先生をはじめとする先生方に多くの専門的なアドバイスを頂きながら、協力して事業を実施しています。
複式学級とは、2つ以上の学年の児童を1学級に編制している学級のことで、ラオスの小学校でも一般的です。

同報告会に先駆けて、同大学非常勤講師の小野豪大さん(シャンティ元職員)から、途上国の教育支援や、90年代にシャンティがラオスで実施した謄写版の普及活動、そしてSDGsの実現に向けた教育支援についての講義がありました。

続いて、ラオス事務所の玉利所長から現在のラオスの状況や事業について説明があり、同大学の学生さんと関係者の35名ほどが出席しました。

シャンティのラオス事業の進展の過程では、日本で生まれた謄写版の技術がラオスで普及したおかげで、教材や本の印刷が可能になったというお話がありました。協力することが人々のつながりにもつながったことについて記された、1995年の「シャンティ」の記事も配布されました。

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そして玉利所長からは、現在のラオスでの教育の現状や事業の成果、現場での課題について発表しました。
ラオスでは大人数や3個学年での複式学級の運営が行われており、この対応が難しいことを話しました。

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発表を受けて、学生さんのグループでの話し合いや、全体で質疑応答を行いました。

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学生さんからは、「ラオスでの大人数の複式学級の運営に関しどのような対応策がとられているのか?」「学校教育の中で家庭の貧富の差のある子どもたちへはどのような配慮がされているのか?」「障がいをもった子どもたちに対して学校ではどのような対応がされているのか?」「キャリア指導はあるのか?」「ラオスの学校で不足しているものは何か?」「日本に居ながらにしてできることは何か?」といった多くの質問がありました。IMG_20191020_114804890

また、日本の学校教育の一環として行われている社会科見学や地域学習で自分の住んでいる地域の特性や課題について学んだり、生徒会活動で責任感を養ったり、健康診断で自分の身体について知る、防災教育を通じて気候変動について考える、といった取り組みを海外でも紹介してはどうかという意見もありました。

日本とラオスでは、それぞれへき地教育の状況や課題は異なりますが、相互に交流することでお互いに学べることがあるのではないか、という先生からのお言葉があり、SDGsの目標17の「パートナーシップ」にも関連したメッセージとして印象に残りました。

これからも、ラオスでの活動を進めていきながら、国内でも報告会を通じて、多くの方々にシャンティの取り組みを知っていただく機会を作っていきたいと考えています。ご協力をいただいた北海道教育大学の皆さまに、この場をお借りしてお礼申し上げます。

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いつもブログをお読みいただきまして、ありがとうございます。

*この事業は国際協力機構(JICA)草の根技術協力事業により実施されています。