遂に完成した学校図書館！「絵本や物語に出会える唯一の場所」
サラーム・アレイクム سلام علیکم！（あなたがたの上に平安がありますように）
本ブログ記事をご覧いただきありがとうございます。ウェブサイトでの報告が遅くなってしまいましたが、シャンティは今年の６月にアフガニスタン東部地域において学校図書館を建設しました。
本地域の住民は、以前から学校図書館の必要性を訴えていたこともあり、建設が完了した際には本学校に通う子どもたちを含め多くの方々が学校図書館を訪れました。
完成した学校図書館の外観（正面：安全管理上図書館の名前部分にモザイクを入れています）
完成した学校図書館の外観（背面）
学校図書館の内装
本学校図書館は、大規模女学校（小・中学校）に併設して建設されました。
本校に通う児童・生徒そして教員のみならず、その周辺校5校に通う男女含め約2,740名の子どもたちと約50名の教員が学校図書館を利用しています。
本事業の開始当時、管轄省庁における担当職員の変更等により、建設着工に大きな遅れを要しました。また、着工後も、NGOの活動制限や本活動の計画変更等の困難が繰り返し立ちはだかり、本当に完成できるか不安な時期もありました。
しかし、現地の図書館チームと建設チームの努力により、無事に建設を終えることができたのです。
建設中の学校図書館（外壁の漆喰を塗る様子）
本学校図書館には約4,000冊の本が配架されており、ここを訪れる子どもたちが多くの本に触れることができるようになっています。
完成した学校図書館にて絵本を読む女の子たち
学校図書館の完成に先立ち、シャンティのアフガニスタン事務所図書館チームは、33人の教員と司書に対し3日間の図書館活動・サービスに関する研修を実施しました。また、本建設物が長期間維持管理されていくように、学校関係者や地域住民のリーダーに対して、図書館のメンテナンス方法や使用方法についての研修を実施しました。
シャンティの図書館チームが女性教員や司書に研修を行っている様子
こうして研修を経た現地の関係者により本学校図書館が運営され、多くの子どもたちがたくさんの物語に出会うことができるのです。
ここで、実際に学校図書館を利用している女の子の声を紹介します。
学校図書館の感想を共有してくれた女の子がお気に入りの絵本を読んでいる様子
「学校図書館が建つまでは、教科書を読むだけで他の本のことは全然知りませんでした。だけど、シャンティが私たちの学校に絵本を持って来て、そしてこの図書館を建ててくれました。家に帰って家族に話したら、みんな、絵本や図書館のことを聞いてとても驚いていました！
私たちに絵本を読む機会を与えてくれて、日本の皆さんに心から感謝しています。学校図書館は、私たちが色んな絵本や物語に出会うことができる唯一の場所です。」
学校図書館が開館して以降、毎日多くの子どもたちや教師が図書館を訪れ活用しています。
アフガニスタンで政変が起きてからの2年間、NGOの活動制限や女性の就業・社会活動の制限そして中学生以上の女子教育の事実上の禁止等、未だ厳しい状況が続いており、教育を継続することが非常に困難な状況です。しかし、こんな状況だからこそ、シャンティはアフガニスタンに寄り添い続け、私たちにできることを模索し、現地職員と一丸になって支援を届けてまいります。
引き続き、シャンティのアフガニスタンでの活動を温かく見守ってください。
本事業は、日本NGO連携無償資金の助成を受けて実施しました。
アフガニスタン事務所職員一同
