【令和5年7月豪雨 vol.1】秋田県豪雨水害における支援活動を開始します
7月中旬の大雨による被害で秋田県では、25市町村の内15市町村で住宅被害が3,229棟に上ります(7月27日現在秋田県発表)。しかし、被害の全容はいまだに明らかになっておらず、今後、被害数はかなり増えることが予想されます。秋田県域で活動するボランティア団体で意見交換したところ、最大の被害がでた秋田市では、床上浸水は3,000戸に上るのでは推定していて、今後の対応について協議しています。
秋田市災害ボランティアセンターには約600件の浸水した家財だしと畳上げ等の依頼が集まりました。ボランティア募集を県外にも広げ、週末には500人余りのボランティアが作業を行いました。
濡れた畳は非常に重く大人の男2人でも運ぶのに苦労する
「みんな無くなってしまった」
秋田市内を回っていると、当初散乱していた家財道具がある程度片付けられていて、大通りをみると何事もなかったような錯覚を覚えます。しかし、路地裏に入るといまだに至る所に、被害にあった家具が積まれており、被害の大きさを推し量ることができます。
家財道具運搬に入ったボランティアの方が、「ある90歳の独居の男性のお宅で家具の移動のボランティアをしたんですが、その方がいかにこぎれに生活されていたのを感じました。ただ、その方が「みんなダメに無くなってしまったんだな」と、つぶやいた言葉がとてもショックでした。
また、ある60代女性は「息子と2人暮らしで浸水したものを片付けることが難しかった。濡れたものにはカビが生えてきている。片づけないと業者に見てもらうことすらできない」と語ってくれました。
昨年引っ越してきたばかりで新築が浸水した人、寝室が浸水し押し入れで寝ていた人など直接話を聞かないと見えてこない課題があります。内水氾濫では外から家屋被害は確認することが難しく助けの声を出せない人には、こちらからアプローチしていくことが必要だと感じます。
園長先生にインタビューする当会中井職員
「今まで大切に集めてきた絵本がすべて廃棄したの」
秋田市内には、80の保育園・幼稚園がありますが、そのうち4園が床上浸水をしていたのが、訪問した結果判明しました。ある園の園長は、「あふれちゃんのえほんばこ」(0歳から小学校低学年を対象に絵本を紹介する活動)の選考委員をされていますが、今回の被災ですべての絵本が被害にあい、処分されたそうです。園長曰く「大型絵本も20冊あったの。『はらぺこあおむし』(偕成社)『ももたろう』(福音館書店)などあって、どれも一冊ずつ時間をかけて集めたの。玄関に父母がいつでも借りれるように200~300冊、子ども達の部屋にも500~600冊を置いといたの。子どもが取れるようにあえて低いところに配架してたのに、それがアダになるなんて」とのことでした。
被災した絵本を少しでも活用できたらという思いで絵本1ページずつ拭きとる作業をする幼稚園教諭
シャンティとして、この災害に対して、緊急人道支援を決定しました。皆様のご支援をよろしくお願いします。
【ご支援のお願い】「令和5年7月豪雨 緊急募金」受付中
以下の方法で緊急募金を受け付けています。ご協力をよろしくお願い致します。
■クレジットカード
こちらのお申込みフォームからご寄付いただけます。
寄付申込フォーム
*フォーム内で、ご寄付の使いみちで「国内緊急支援」を選択してください。
■郵便振込
郵便振替:00170-8-397994
加入者名:SVA緊急救援募金
*通信欄に「令和5年7月豪雨災害」とご記載ください。上記の郵便振替口座へお振込みいただく際の振込手数料はご負担をお願いします