子どもからのメッセージ~アフガニスタン~
アッサラーム・アライクム!(あなたがたの上に平安がありますように)
日本と同様、アフガニスタンでも厳しい寒さが続いています。
先日、国連のグテーレス事務総長は会見でアフガニスタン情勢について「食べ物を買うために赤ん坊が売られ、病院は栄養失調の子どもであふれ、人々は暖をとるために持ち物を燃やしている。命を救う活動は時間との闘いになっている」と述べ、危機的な人道状況にあることを指摘しました。
このような厳しい状況の中で、シャンティが支援する子ども図書館を利用する子どもたちは、図書館に来ることが唯一の希望となっています。
先月末のブログでは、アフガニスタンでの現在の活動についてご報告しました。
今回は、子ども図書館を利用する子どもの声を紹介します。
私の家族はお父さん、お母さん、弟たち合わせて6人です。お父さんはある日、病気の影響から記憶喪失になって、失踪してしまいました。お母さんは前は家政婦の仕事を掛け持ちしていましたが、病気で働けなくなってしまいました。それで、今私たちは祖父の家に住んでいますが、前は生活費を入れてくれていた叔父さんもアフガニスタンの情勢が変わって無職になってしまい、厳しい毎日を過ごしています。
前は本を持っている子、制服姿の子を見ると悲しい気持ちになりました。私も昔は学校に通えていたのです。でも、「制服を着て学校に来なさい」と先生に叩かれた時、毎日ご飯を食べることも難しいのと相談できませんでした。それに、母にも心配をかけたくなくて、3年生の時に学校に行くことを止めてしまいました。それからは3人の弟たちを食べさせるため、毎日市場で卵を売っています。
ある日、とても幸運なことが起こり、知らない男の人が子ども図書館に来ないかと話しかけてきました。最初は知らない建物の中に入るのが怖かったのですが、他の女の子達に続くと、そこでは綺麗な建物の中で子どもたちが童謡を歌って遊んでいて、とても不思議な空間でした。司書の先生が「時間のある時に、いつでも何度でも来て良いですよ。」と言ってくれ、今は、仕事の時間以外はここに来て、優しい先生のそばで勉強をしたり、縫い物クラスに通ったりと、とても幸せです。大きくなったら私も優しい学校の先生か、有名な服の仕立て屋さんになりたいです。こんなに素晴らしい図書館を支援してくださっている皆さん、本当にどうもありがとうございます。
いつもアフガニスタンの子どもたちへの温かいご支援を誠にありがとうございます。
引き続き一人でも多くの子どもたちに支援を届けるために、あきらめずに方法を探っていきますので、今後ともご支援ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
皆さまのご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
アフガニスタン事務所 真屋友希