一日でも早く届けたい、サラーム、平和からはじまる支援 (アフガンCOVID-19 No.4)
みなさん、こんにちは。国内緊急救援担当の荒川と申します。普段は国内での活動に従事していますが、この度、アフガニスタンの新型コロナウイルス対応緊急支援事業を担当することになりました。
この事業は、アフガニスタンの東部、ナンガハル県にて、イランやパキスタンに難民として逃れた後、アフガニスタンに戻ってきた帰還民や、紛争により生活を追われた国内避難民に対し、新型コロナウイルス感染予防のための啓発と特に生活に困窮している世帯に対し、衛生用品や食糧などの緊急支援物資の配布を行います。
金銭や食料 、 生活資材を探し求める青年たち
アフガニスタン政府は、感染拡大防止のため、国民の移動制限を行っています。帰還民や国内避難民の多くは日雇いの仕事によって生計を立ているため、移動が制限されることで、収入源を失い、日々の食糧すら得られない状況が続いています。そのため「一日でも早く支援を届けたい」という思いで、現地のスタッフとともに急ピッチで配布の準備を進めています。
国民の大多数がイスラム教徒であるアフガニスタンで事業を円滑に進めるためには、宗教関係者との連携がとても重要です。そのため、シュラと呼ばれる村のリーダーたちだけでなく、地元のモスクの代表者とも何度も協議を重ねます。支援を必要としている人は誰なのか、何を必要としているのか、彼らは多く情報を持っており、彼らの協力なくして事業を進めることはできません。スタッフ以外にも多くの人の支えがあってこそ支援が成り立っていること、また地域のコミュニティとの連携、信頼関係とつながりがあってこそ必要な支援を必要な人たちに届けることができるのだと改めて感じました。
裨益者リストを確認するため、モスクの代表者と会合をする様子
最後にアフガニスタンの挨拶についてご紹介します。
スカイプで現地のスタッフとミーティングするとき、メールでやり取りするとき、最初に「サラーム」と挨拶をすることが多いです。
時間に関係なく交わされ、こんにちは、さようなら、行ってきます、ただいま、いらっしゃい、などの場合にも使われます。
「サラーム」はアラビア語で「平和、平安」という意味です。
人と関わるたびに「サラーム」、「へいわーー」と掛け合うのは、とても相手思いで優しい気持ちになります。
シャンティはサンスクリット語で平和という意味です。今日も、「サラーム」、平和のあいさつから仕事を始め、一日でも早く支援を届けられるように、がんばりたいと思います。
新型コロナウイルスの感染拡大で、ブログを読んでくださっている皆さんもつらい時間を過ごされているかと思います。
世界中で「サラーム=平和」な日が一日でも早く来ることを祈っています。
サラーム
本事業はジャパン・プラットフォーム(JPF)の助成と皆さまからのご支援を受けて実施しています。
弊会では募金を受け付けています。どうか応援とご協力を何卒よろしくお願い致します。
アフガニスタン緊急支援募金(新型コロナ)受付中
郵便振替: 00150-9-61724
加入者名:公益社団法人シャンティ国際ボランティア会
*振込取扱票の通信欄に「アフガニスタン緊急支援(新型コロナ)」と明記して下さい。
*備考欄に「免」と明記して下さい。(窓口で手続きした場合、振込手数料が免除されます)