2012.11.13
海外での活動

子ども文化祭のテーマソング「ハローマイフレンズ」のこと

ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ
活動風景

ミャンマー(ビルマ)難民事業事務所の小野です。

今日は、2009年から国境で実施している「難民子ども文化祭」(RCCF)から生まれたテーマソングのことを書きます。

まず、このイベントは、SVAが1996年から10年以上に渡って毎年継続した「アジア子ども文化祭」(ACCF)が前身です。各国持ち回りで行われた子どもたちの交流キャンプと伝統文化ステージで構成された1週間の夢と希望の国際イベント。準備も、当日も、苦労をしただけに、古株のSVAスタッフや理事はもちろん、会員、支援者の皆さんにも思い出深いはず。

残念ながら、体力と資金の問題もあり、この国際イベントは「一時休止」となってしまいました。しかし、だんだんと「一時」どころでなくなりそうな予感もあり(!)、こちらの事務所としては「その日を消してはいけない!」と復活させることを計画。難民キャンプの中にも少数民族もいるし、十分意義あるイベントになる、と2009年から毎年実施してきました。

今年は、11月1、2週めに合計4つのキャンプで実施、大好評でした。去年も、その前もブログで紹介したので、バックナンバーを読んで頂くとわかるのですが、国際イベントでは1週間だった期間は1日間に凝縮、日中はレクリエーションを通した子どもたちの交流、夜は伝統文化ステージというシンプルな構成です。

ここで本題のテーマソング「ハローマイフレンド」。私がラオスに赴任中、2001年か2002年のヴィエンチャンでのイベント向けに作られたものです。当時ラオスにはソムサックさんという男性スタッフがおり、実はフォーク歌手でカセットのアルバム(なつかしい)も出していた彼が中心となって、他のスタッフやボランティアといっしょに作り上げたのがこの曲でした。

歌詞はこんな感じです。

Hello Hello Hello,  my friends / Hello Hello Hello,  my friends

Welcome to the same family / So happy to meet you

Come on, come on, near me / You will see your close friends

I don’t want to say goodbye/ Look at my eyes, you will see

Your best friends forever / Hand in hand together

Gコードから始まる軽やかな旋律に、明るくシンプルな歌詞。ボランティアや子どもたちにすっと受け容れられる不思議な魅力を持った曲です。実はこれにかわいらしい?振り付けをしてくれたのが、2004年に東京で実施した時のボランティアたちで、部分的に志村○○のギャグ「変なおじさん」的なアレンジ(ぐるぐるこぶしを回すところ)も隠された傑作です。私たちがここでボランティア、子どもたち、と一体感を持てるのも、このラオスの歌と日本の振り付けのおかげなのです。

アジア子ども文化祭というイベントを引き継ぎ、テーマソングを歌い継ぐ。少しずつ形が変わっても、そこに流れている大切なものはしっかりと継承しなければ!小さな一事務所のささやかな一活動ですが、これも価値あるSVAの「文化遺産」ではないでしょうか。

各難民キャンプの子どもたちに夢と希望を与える一方、このイベント自体がSVAにもたらすものも大きいはず。更に、やがて難民たちがミャンマー(ビルマ)へ戻ることができたら、そしてSVAがその国内にもっと深く関わっていたとしたら・・・。実はミャンマー(ビルマ)国内こそ、民族間の文化交流と相互理解を促進できる、こうした華のある活動が必要に思えてなりません。実際どうなるかわかりませんが、こちらとしては、その日が来るまで、この「文化遺産」を常に温めておきたいものです。