カンボジア 幼稚園園舎建設の裏側~モニタリング密着~
シャンティは、カンボジアにおける幼児教育事業に長年にわたって取り組んでいます。2024年度は、オッドーミンチェイ州で事業を行っています。オッドーミンチェイ州は、カンボジア北西部のタイ国境に位置する州です。
オッドーミンチェイ州は、特に幼児教育の分野において、かなり厳しい状況が見られる地域です。そもそもカンボジアでは、多くの幼稚園で先生や教室が不足していたり、適切な指導法の普及が追い付いていなかったりしています。カンボジアの中でもへき地の農村部であるオッドーミンチェイ州は、行政の対応もなかなか追い付いていないという現状があります。
現在シャンティでは、オッドーミンチェイ州にある幼稚園3園を対象として事業を行っています。3園に対し、園舎やトイレ、手洗い・足洗い場など、園舎で足りていない設備の建設を行っています。建設中は、建設が問題なく進んでいるかどうか確認するため、弊会のエンジニアが直接建設の様子を見に行きます。今回は、その様子を写真を通してお伝えします。
①ドウンケンプニート幼稚園
ドウンケンプニート幼稚園は、既存の園舎の老朽化がかなり進んでおり、新しい園舎の必要性が高い幼稚園です。
②トラペアンプラサット幼稚園
トラペアンプラサット幼稚園では、モニタリングに加えて説明会も行われました。説明会には、先生や学校運営委員会などの学校関係者、郡教育局など行政の方が参加されました。シャンティからの説明や質疑応答が行われ、参加者からは「この地域は貧困に苦しんでいる。引き続き、シャンティに支援をお願いしたい」という声が上がっていました。
③トラット幼稚園
トラット幼稚園は、現在きちんとした園舎が足りておらず、簡易小屋での幼稚園運営を余儀なくされている幼稚園です。
今回のモニタリングの結果、3園全ての建設進捗は7割から8割であり、いずれも特に大きな問題もなく、順調に建設が進められていることが確認されました。弊会では引き続き、建設完了まで滞りないように、建設の様子を追っていきます。
現在厳しい教室環境で遊ばざるを得ない子どもたちや、設備が不十分な中でのクラス運営を余儀なくされている先生方に、安全で設備の整った新しい園舎を届けられるよう、引き続き尽力してまいります。
※本事業は、令和5年度 日本NGO連携無償資金協力により実施されています。