2022.02.25
海外での活動

久しぶりの移動図書館活動

カンボジア

チョムリアップスオ(こんにちは)!カンボジア事務所の山内です。
昨年度の3月から11月まで、新型コロナウィルスの影響で学校が閉鎖、州をまたいだ移動などが禁止され、移動図書館の実施を検討していた地域でのロックダウンがあるなど、活動が実施できない期間が続きました。ですが昨年末から、オミクロン株の感染報告はあるものの、以前のような制限は少ないことから、移動図書館活動の実施ができるようになってきました。今回は、コミュニティラーニングセンター(以下、CLC)と協力して行った、久しぶりの移動図書館活動の様子をご紹介します。CLCについてはぜひカンボジアの活動紹介ページをご確認ください。

活動場所はCLCから少し離れた学校、公園、コミュニティスペースといった屋外の広い場所を使わせてもらい、人数が多く集まってしまった時は2箇所に場所を分ける等して対応しました。また、移動図書館車だけではなくて、別の場所からも本を選べるように場所をアレンジ、参加前にマスクの提供を行い、アルコール消毒するなどコロナ対策をしました。

参加者へのマスクの提供。


場所をアレンジし、移動図書館車と図書袋から本を選べるようにしました。

CLCと協力した移動図書館活動は、CLCから離れた地域に暮らす人達に読書機会を届けること、同時にCLCの存在を伝え、気軽にCLCに来てもらうように宣伝することが目的です。そのため、シャンティだけでなく、CLC運営委員のメンバー、図書館員にも活動に参加してもらいます。特にCLC運営委員はCLCのポスターを使って、宣伝をするなど大切な役割を担ってもらいます。

CLC運営委員からのアイスブレークは、久しぶりの実施に気合も十分。本人も楽しんでいるのが印象的でした。

自由読書の時間にはCLC運営委員、図書館員、シャンティ職員が子どもに本を選んだり、隣に座ったりして読書をサポート、子どもから大人、参加者全員が読書に集中した時間を過ごしました。活動の最後に本を回収する時に、名残惜しそうに本を見つめる子どもたちが心に残りました。

CLC図書館員が子どもの読書をサポート。


子どもたちの近くで大人も読書に集中します。

コロナの影響で活動実施の判断は中々難しいこともありますが、カンボジアではコロナによって特に農村地域で学習機会の損失が大きいとされており、今の懸念になっています。移動図書館活動によって読書機会を提供し、その後CLCに通ってもらうことで、本を通した学びを支援できるよう、引き続き状況を見ながら実施の検討していきたいと思います。

カンボジア事務所 山内