カンボジア、新年を迎えました
チョムリアップスオ、皆さんこんにちは。
日本で新年度がスタートする4月、カンボジアでは1年の中でも一番重要な祝祭日があります。それはクメール正月、仏暦の新年です。
新年は3日にわたって祝われ、女神が舞い降りてくると新年のスタートです。毎年占いによって新年を迎える時間が決まります。2021年は14日の午前4時でしたが、今年は午前10時に今年の女神が舞い降りてきました。その時間には、去年の女神と、今年の女神の交代シーンを演じた様子がテレビでも放送されます。私もそれを観ながら新年を迎えるのが毎年の恒例になっています。
今年の女神は象に乗っていらっしゃいます
家族のもとに帰省して、お寺にお参りし、木の実を投げる遊びや綱引きなど伝統的な遊びを楽しんだりして過ごすそうです。
女神をお迎えするためにの家やオフィスの前にお供え物を準備します
そして、もう一つのお楽しみがあります。
これを使った遊び(?)です。
そうです、カンボジアと同じく仏教徒が多いミャンマーの「ティンジャン」にも登場していた「水掛け」です。
香りのある聖水で仏像や年長者に水をかけ清め長寿や繫栄を願う伝統的な儀式がもとになっており、水鉄砲などを使ってお互いに水を掛けあう現代スタイルになっているようです。
地域によってはイベントとして開催されているところもあるようですが、バッタンバンでは特に若い世代が道端にスタンバイして、ピックアップトラックの荷台やバイクに乗って通る人達に向かってホースから放水したり、水鉄砲や手桶を使って水を掛け合ったり、ベビーパウダーを撒いたりと盛り上がっていました。
全国各地お祝いが行われ、クメール正月の3日間には約460万人の国内観光客の動きがあり(カンボジアの人口は約1650万)、バッタンバンを訪れた国内観光客は56万人超だったそうです。町の中心地のイベント会場では伝統的なアクティビティ以外にもライブが開催され、花火が打ち上げられたり、これまでバッタンバンで見たことがないくらいの人で賑わっていました。
消防車でダイナミックに水掛け
ここ2年間は新型コロナウイルスの感染対策のため、こういった行事の開催がありませんでしたので、新年を祝えたことに多くの人が喜びを感じていたようです。
カンボジア事務所 石塚