CLCとの最終会議を行いました
チョムリアップスオ(こんにちは)!カンボジア事務所の山内です。
2018年にシャンティはCLCを州教育局に移管し、2019年からCLCへの運営フォローアップ活動を始めました。フォローアップ活動では、CLC運営委員会に生涯教育政策の共有を行い、政策や教育省が作成した生涯教育センターマニュアルを参考に毎年活動計画を作ること、更にその計画の実行をサポートすることを支援してきました。
活動計画の実行には資金が必要ですが、移管先の州教育局からの資金提供は十分ではなく、コロナの影響もあり村の人の生活も厳しく中々運営資金が集まっていませんでした。そこで、シャンティはCLCの活動実施を支援する少額基金を設けて、各CLCからの申請書と予算書を受け付け、精査し活動支援を行うこともフォローアップ活動の一環として実施していました。
2023年に2館のCLCが生涯教育センターに認められたこと(関連ブログ「CLCが生涯教育センターに認められました」)、フォローアップ活動の継続によりCLC運営委員会の運営能力向上が見られたことから、カンボジア事務所ではCLCへのフォローアップ活動を終了することを決めました。そのため、支援してきたすべてのCLCと、これまでの活動を振り返り今後の方針について話し合う、最終会議を行いました。
CLCとの会議前にまず、教育省のノンフォーマル教育局(CLCはノンフォーマル教育の分野に位置付けられています)、CLCを設立している各州や郡の教育局担当者と最終会議を行いました。
教育省ノンフォーマル教育局との会議。継続したCLCへの予算提供を改めて依頼しました。
対象郡教育局との会議。CLCへの適切な予算配分、CLCを定期的に訪問しフォローしてもらうことを改めて依頼しました。
その後6館のCLCとの最終会議を実施しました。CLCはバンテイミンチェイ州、シェムリアップ州、コンポントム州にそれぞれ2館あり、各州で2館合同の会議を行いました。
シャンティのフォローアップ活動終了について、参加したCLC運営委員会、図書館員、州/郡教育局担当職員、郡行政担当職員に伝えるニー職員。2024年からカンボジアでは地方分権政策が進み、各CLCは州教育局の管轄ではなく、郡行政の管轄下に入ります。そのため、郡行政職員にも会議に参加をしてもらいました。2024年からの予算の流れを改めて確認を行いました。
その後は、これまでのフォローアップ活動で実施してきた活動計画策定を各CLCに分かれて行いました。この計画に沿って2024年からはCLC独自で資金調達を行い、活動を実施します。
参加者の前で計画を発表するCLC運営委員会兼図書館員。CLCから挙げられる地域のニーズに基づいた活動を、この場で郡行政にも理解してもらい、予算提供が今後なされることを期待しています。
2013年から開始したCLC事業ですが、皆様からの温かいご支援により、計画に基づいたCLC運営がなされるようになりました。また、子ども達だけでなく、子どもを支える村の大人達も利用しており、地域に当たり前に存在する「みんなのための施設」として認識されるようになりました。
今後はCLCは郡行政に運営主体が移管され、シャンティのフォローアップ活動は終了しますが、皆様からの継続したご支援がなければ、ここまでCLCが継続機能することは困難でした。この場をお借りし、長年のご支援に改めて感謝申し上げます。
カンボジア事務所 山内