【在留外国人緊急支援】お伝えします!外国人支援の裏側!!(準備編)
シャンティではコロナ禍における緊急支援として、豊島区における外国人への包括支援を実施しています。
初めての試みですが、法律事務所、社会福祉協議会、地域の支援団体とシャンティという、異なる立場の団体が手を結び、力を合わせて手探りの中進めてきました。
コロナ禍において、生活の脆弱性がより高いとされる外国の方の声をどう拾い上げ、支援に結びつけているか。今回は活動を始める前の準備に焦点を当てて支援の様子をお伝えします!
フードパントリー・相談会の実施
緊急の食料支援とともに、多くの方の声を拾い上げるため、月1,2回、豊島区各地においてフードパントリーと相談会を実施し、2021年6月からのべ300人以上の方に来ていただきました。
たった2時間の活動ですが、裏では多くの「準備」が欠かせません。
【会場選び】
活動にあたり「予想外に大変だったこと」堂々の1位が、会場選定です。コロナ禍では、感染防止対策やワクチン接種会場としての使用のため様々な施設で利用制限があり、会場が決まらないことが多くありました。
しかし、そこで力になっていただいたのが、地域の皆さんです。
活動に賛同していただける企業やレストラン、寺院や神社に相談したところ快諾してくださり、無償で会場提供をしていただき、毎回の活動を実施することができました。
↑お寺のホールを貸していただきました。
地域の皆さんに支えられ、活動を続けることができています。
【広報】
本当に支援を必要としている人に情報が伝わらない、見つけられない、というのは外国人支援の共通の悩みです。「助けて」と言える環境づくりは活動の広報によって手を差し伸べることから始まります。
シャンティの活動では、社会福祉協議会の協力による案内発送やSNSを活用し、広報を行っています。
SNSは行政とも連携し、豊島区在住の外国人の方へ広く声をかけています。当初は日本人の方のみフォローしていた活動についての投稿も、回を重ねるごとに外国の方自身が同胞コミュニティに広げてくださるようになりました。
とはいえ、更なる支援にはより多くの人に活動を知っていただくことが欠かせません。「外国の方は動画を投稿するとよく見ていただける」という声もあり、活動の様子を動画で投稿することも検討しています。
【食品選び!!】
毎回のお楽しみ、配布の食品選び!!
どの食材が良いかとエスニックスーパーの棚を眺めるのは、日々の業務の中でも心躍る瞬間・・・
と言いたいところですが、意外と大変です。フードパントリーに来る方は、食習慣も宗教も多様であり、細心の配慮が必要になります。
シャンティのフードパントリーでは、ミャンマー・ネパールのコーディネーターを中心に、多様な文化を持つ方々が安心して口にすることができる食品を選んでいます。
さて、コーディネーターによる棚の前での侃侃諤諤の議論を経て決まった品は・・・
ひよこ豆!
インスタント麺シーフード味!!
そして、みんな好きだというが誰も名前は分からない謎のお菓子!!!(店員さんに聞いたところ商品名は「インドのお菓子」でした。どなたか正式な名称をご存じでしたら教えてください)
お米は地域のお米屋さんに届けていただいています。最近はご寄付のお申し出も増え、やさしさの輪がどんどん広がっています。
↑豊島区役所のフードドライブより提供していただいた食品
食べ物をお配りすることで、生活が苦しい中助かったとの声を多くの方から頂いています。
更なる支援をめざして
シャンティの外国人支援活動ははじまったばかりです。そして今、全国各地でも様々な形で外国人支援が行われています。多様な支援が行われる中、点と点を繋げ、支援を必要とする方々にとってより大きな力になりたい。そう思って活動を続けています。
シャンティだけでできることは限られています。しかし、私たちの活動の強みはなんといっても個々の団体が力を合わせ、最大限の力を発揮できる支援のかたちです。
三本の矢では足りません。支援の輪を更に広げるべく、これからも活動を続けていきます。
国内事業担当
村松 清玄
※この活動は、休眠預金を活用して実施しています。