SVAラオス出版事業2013
サバイディー。ラオス事務所です。
今回は、現在進行中の絵本出版事業について、ご紹介したいと思います。
現在、ラオス事務所では、ラオスの民話3作、創作ストーリー1作の、合計4作の絵本出版に向けた準備を進めています。
出版といっても、物語の収集、イラストレーター探し、試作絵本の作成など、絵本が出版されるまでには、たくさんのプロセスが必要です。絵本の質を確保するために、丁寧な事業執行を心掛けています。
写真上:絵を描くイラストレーターの皆さんに、出版活動の説明、出版までの流れを説明します。
絵本の題材になるストーリーが決まると、場面分けをします。「起承転結」のように、どこが物語の山場で、どこがクライマックスなのか、物語を何度も読み込み、皆で決めていきます。
場面分けの作業が終わると、次は下絵作りです。まず、絵コンテを作ります。ストーリーの流れがスムーズか、子どもたちが読んでいて退屈にならないか、絵コンテを見ながら確認していきます。
写真上:まず、SVAで絵コンテを作成します。
ここからやっと、実際に物語を絵本にしていく作業がはじまります。小さいサイズのミニ絵本、そして、通常サイズで白黒の試作絵本、その後、色付きの試作絵本へと段階を踏んでいきます。
絵本出版の過程は多岐にわたっていて、それぞれの段階ごとに、何度もイラストレーターの皆さんとSVA内で打ち合わせを行い、少しずつ少しずつ進んでいきます。
写真上:まずは色なしの状態で絵の調整を行います。
写真上:イラストレーターのソンパヴァンさんに描いてもらった下絵を確認していきます。
段階を経ていくごとに、イラストレーターの皆さんも、「ここはもっとこうすべきだと思う。」、「ここはこういうふうにする方が、よりインパクトがあるのでは。」というように、多くのアイデアを出してくるようになります。
出版事業では、一冊の絵本にかける、ラオス人イラストレーターの皆さんの思いを感じることができます。彼らのやる気と情熱に思わずうれしくなることも多いのですが、たくさんの意見があれば、それだけ意見をまとめることも大変になります。スタッフからは、うれしい悲鳴が上がります。
下絵の段階から色が付き、文章が入ってくると、どんどん絵本らしくなっていきます。
現在、絵本は印刷前の最終段階。絵本が完成し、子どもたちの手元に渡った時には、イラストレーターの皆さんの熱意と情熱が通じて、子どもたちに、たくさんたくさん読まれる絵本になってほしいと思います。
SVAラオス事務所 竹谷麻莉子