一年間ありがとうございました
こんにちは。ミャンマー事務所の中原です。
早いもので今年も残すところ僅か1週間となりました。ミャンマーは今、年間を通じてもっとも過しやすい季節です。ヤンゴンの街中では「メリークリスマス」「Happy New Year」の看板があちらこちらで見られるようになり、いつも以上に賑わい感じます。ミャンマーは他の東南アジアの国と異なり、元旦は休まずに平常通りに仕事をしますが、今年は週末と重なることから、お正月休みとして旅行に出かける人たちも多いようです。
昨年3月にピー事務所、8月にヤンゴン事務所を開設し、ミャンマースタッフも徐々にではありますが、シャンティの事業を理解し、日々努力を続けてくれています。私自身もミャンマーという国で仕事を始め、様々な困難にぶつかりながらも、スタッフの支えのもと何とかここまでやってくることが出来ました。何より大きな励みになったのはミャンマーの子どもたちの「笑顔」だったかと思います。彼らの笑顔に触れると疲れも一気に吹き飛び、もっと頑張らなければ!という気持ちになりました。
11月の総選挙でNLDが圧勝し、民主化の動きが加速化することが期待されています。ですがその道のりは決して簡単ではないだろうと思います。国内における貧困問題、シャン州やカチン州などの少数民族地域にて未だ起きている紛争問題、難民帰還や移民労働者の問題など、多民族国家であるが故に抱えるこうした問題への解決無くして本当の意味での民主化には辿り着かないだろうと思うからです。
「教育」支援の重要性は今、この国では多くの人たちが訴え、日々耳にしてきています。シャンティとしてもアジア地域における教育支援活動の経験を活かしこの国の大きな転換期に少しでも貢献できればと思いますが、今後のミャンマーの国作りにはシャンティの原点である「教育と文化」をキーワードとした活動実践が不可欠になってくるだろうと強く感じます。
先日、八木沢SVAアジア地域ディレクターを講師として、ミャンマー事務所初の年次セミナーを行いました。昨年の事務所開設以降、シャンティの歴史や文化、ミッションやビジョンを学ぶ機会をスタッフたちに作ってきていますが、なかなか簡単に身に付くことではありません。今回、シャンティと35年歩み続けて来られた、大・大先輩の八木沢アジア地域ディレクターに各国での実体験を踏まえた意義深いお話しをもらい、特に「教育、文化、平和」を軸としたシャンティの活動説明では、スタッフたちもとても聞き入っていました。
イラワジ川沿いに位置するピー、日暮れ時の光景が心を落ち着かせてくれます。私たちの活動を待ってくれている子どもたちの姿も、自然と心に平和な気持ちをもたらせてくれます。
一人ひとりが「心に平和」を。ミャンマー事務所は来年からこの言葉をモットーにしたいと思っています。また来年2016年は「平和」のメッセージを各事業の中で盛り込んでいくよう計画しています。ミャンマーの新たな出発に向けて微力ながらも平和な社会作りに貢献していければと思っています。
最後になりますが、来年もミャンマー事業への引き続きのご支援をどうぞ宜しくお願いいたします。
ミャンマー事務所
中原