2017.03.17
海外での活動

バレンタインデーは日本から輸入?

ミャンマー

暑さの増すミャンマー・ピー事務所から、ミンガラーバー!

~ 暑い!です。 でも、まだまだこれからです! ~

3月に入り、こちらは日に日に暑さが増してきました。

 乾季の夕暮れ@ピー。今の季節、イラワジ河の岸辺から眺める夕暮れの美しさは格別です

乾季の夕暮れ@ピー。今の季節、イラワジ河の岸辺から眺める夕暮れの美しさは格別です

季節は乾期のため、湿気はありませんが、しかし青い空から照りつける南国の日差しは強烈で、日中に直射日光が肌に当ると、暑いというよりも痛いような感覚です。

しかし、まだまだ、これからです。

これから4月の水かけ祭りの頃に向けて、気温は上昇あるのみです。

一年生の教室に入り込んで遊んでいるわんぱく坊主たち

お休み中の寺院学校で一年生の教室に入り込んで遊んでいるわんぱく坊主たち

ミャンマーの学校は、学年をまたぐ長いお休みに入りました。この長期休暇、「夏休み」と呼ばれます。

こちらで感心するのが、気温の上昇具合です。徐々に徐々に上がるのではなくて、文字通り、日に日に「グングン」上がってくる感覚です。ここまでグングンいかれると、辛いというよりも、なんだか爽快ですらあります。

と言っていられるのも、今のうちだけかもしれませんが・・!

②同じ寺院学校の、校長先生と修行僧(小僧さん)たち。このように暑くても、小僧さんたちの立ち姿はいつも涼しげです

さきほどと 同じ寺院学校の校長先生と修行僧(小僧さん)たち。このように暑くても、小僧さんたちの立ち姿はいつも涼しげに見えます。

私たちの事業地に広がる農村には、米の刈り入れ後に植えた豆の収穫もほぼ終わり、綺麗に刈り取りの終わった畑や田んぼが広がります。束の間の農閑期の現在、農家の人たちはその束の間も利用して野菜を植えるなどしながら、5月~6月に始まる次の田植えの準備をしています。

お米も豆も収穫が終わり、きれいにならされた農地

お米も豆も収穫が終わり、きれいにならされた農地

豆を収穫中の農村の人々。一列に並んで摘み取っていきます。カメラを向けると遠くから一斉に手を振ってくれました。

豆を収穫中の農村の人々。一列に並んで協同作業で摘み取っていきます。カメラを向けると遠くから一斉に手を振ってくれました。

短い農閑期も田畑を休ませずに野菜を植えています

短い農閑期を利用して野菜を植えている畑

~ミャンマーのバレンタインデーは、日本からの輸入?~

2月14日のバレンタインデーのことです。

この日の朝、ピー事務所でペアを組んでいる職員から朝イチで「Happy Valentine’s Day !」と挨拶され、すっかり忘れていた私はびっくりしました。おお、そんな日があったのだったと思いだし、それをミャンマーのピーで言われるとは、と驚き、しかしその職員はクリスチャンなのでなんとなく納得した気になっていました。

その挨拶でちょっと興味を持ったので、まずはヤンゴン事務所の職員に、都会の様子を訊いてみました。すると、「ヤンゴンの大き目のスーパーには、チョコレート特設コーナーができている」とのこと。また、「今日は、昼間から若い男女のデート姿が多くみられる」との情報も。なるほど、現在のミャンマーでは、クリスチャンだからというのではなく、バレンタインデーが、都市部を中心に広まっているらしいことがわかりました。この5~10年で爆発的に普及したfacebook等SNSの影響も大きいかもしれません。

面白いのは、ミャンマーのバレンタインデーが、まるで日本からの輸入かと思うほど日本と似ているところです。

日本式バレンタインデーといえば、「チョコレート」ですが、この“しきたり”がミャンマーでも同じ。

ヤンゴンのチョコレート売り場に行って確かめるまでもなく、ピーでのバレンタインデーの一日を通して、チョコレートがミャンマーのバレンタインデーでは必須アイテムだということを知りました。

この日、ピー事務所のご近所のよろず屋さんから、職員が買い物のオマケにもらってきたバレンタインデー・プチギフトがチョコレート、また、別の職員のボーイフレンドが事務所まで携えてきたバレンタインデーのプレゼントもチョコレートなど等、ミャンマーのバレンタインデーといえばどこでもチョコレートだったからで、それはまるで日本から輸入されたかのようなミャンマーのバレンタインデー事情でした。

④この日、事務所のスタッフのもとにはボーフレンドからのチョコレートが到着。私たちはおすそ分けをいただきました!チョコレートの他には、日本のNGOで働く彼女のために、『日本語教本』も。至れり尽くせり、なのでした。

この日、ピー事務所の職員のもとにはボーイフレンドからのチョコレートが到着。私たちはおすそ分けをいただきました!チョコレートの他には、日本のNGOで働く彼女のために『日本語教本』も。

楽しいこと(イベント)好き、プレゼント好き、甘いもの好きのミャンマー人には、日本式バレンタインデーはとても合っているように思います。また、2月14日は、まだチョコレートがギリギリ溶けない季節ということも、日本式導入?に結び付いたのではと勝手に想像しています。

ミャンマーで(しかもピーのような場所でも)こうしてバレンタインデーが普及しているとは!と一人で感心している私に、事務所の職員(30代、3歳の女の子の母親)が言ったコメントがまた興味深かったです:「この日は、特に若い女の子を持つ親は、気が気でない日として定着してきています。お年頃の娘が誰かと出かけて、羽目をはずして何か問題を起こしかねない日として・・・なわけで、母親にとっては心配な日ってことになっているのよ」とのこと。うーん、なるほど。

最後に、ミャンマーのバレンタインデーで一つだけ日本と異なるのは、女子が男子に想いを告白する日ではなく、性別を問わず、愛情を伝え合う日であること。ここだけは本家に習っています。そして当日の私の観察では、ミャンマーでは、圧倒的に、男性から女性へ愛を捧げるケースが多かったです。優しいミャンマー男性が、しっかり者のミャンマー女性に愛や感謝を捧げる場面が実にしっくりくるミャンマーである、というのが私の感想です。

これも女性スタッフの手元に届いたプレゼント。2つともチョコレートです。そしてバラの花

これは友人(女性)のところに届いたプレゼント。やっぱりチョコレート(金色のも箱入りのも)。そしてバラの花束!

日本式?商業ベースに乗ったバレンタインデー到来の様子がありありと見てとれる一方で、その中でもミャンマーらしい温かさや楽しさのあるミャンマーのバレンタインデー、周りの様子を興味津々で眺めつつ、スウィート(あちこちからおすそ分けをもらいました)な一日となりました。

【追加報告】『ホワイトデー』なる3月14日につきましては、こちらでは何も見かけませんでした。ピー事務所内の情報によれば、こちらは今のところミャンマー未上陸とのこと。

(ミャンマー事務所 阪口)

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