ニュースレター「シャンティ」2020年春号(特集:クラフトエイド35周年)を発行
シャンティが年4回、季節ごとに発行しているニュースレター「シャンティ」Vol.304(2020年春号)が完成しました!
※ニュースレター「シャンティ」は、シャンティの会員やアジアの図書館サポーターに最新号を郵送でお届けしています。
特集「クラフトエイド35周年」
クラフトエイドは、アジアの女性たちが、時間と労力をかけて丁寧に手作りしたものを販売するシャンティのフェアトレード事業です。正当な価格で買い取り、代々伝わる民族の刺繍や織りなどの伝統文化や技術を活かした商品を日本のみなさんへ紹介してまいりました。
「フェアトレード」という言葉は、1985年に英国生協主催の国際会議で初めて用いられたと言われ、1985年にシャンティが行うタイのバンビナイ難民キャンプ支援の一環として始まった「クラフトエイド」は、日本のフェアトレードの源流の一つとも言われています。
シャンティが活動を行っていたバンビナイ難民キャンプの図書館には、遊びの合間に一心に刺繍を刺し始めるモン族の女の子たちがいました。ラオスから逃れてきたモン族の人々は、難民となり民族衣装を着なくなった暮らしの中でも、子どもたちに刺繍を伝えていたのです。難民キャンプで製品化された刺繍をシャンティが購入し、日本で難民支援バザーを開催したことからクラフトエイドが始まりました。
以来、クラフトエイドはアジア各国で民族独自の伝統や技術を活かした商品づくりに取り組んできました。
しかし、35年の間に、作り手を取り巻く環境は変化してきています。村の外へ働きに出る女性が増え、刺繍や織物をする時間は減りました。時代は変わっても、家族と暮らす時間を大切にし、民族の文化や伝統を守りたいと願う人たちもいます。
35年間、作り手の過度な負担にならないよう配慮しながら、日本のマーケットに合った魅力的な商品づくりを心掛けてきました。日本の皆さまに商品を選んでいただくことが、作り手たちの暮らしを支え、受け継がれてきた民族の伝統文化を守ることにつながります。
シャンティな人たち シルクロード・バーミヤン・ハンディクラフト 代表 安井浩美さん
ジャーナリストであり、アフガニスタンの女性を支援するため伝統工芸品や民芸品を製造、販売する「シルクロード・バーミヤン・ハンディクラフト」を立ち上げた安井浩美さんを取り上げました。アフガニスタン女性に伝わる伝統の刺繍で作ったアクセサリーやぬいぐるみは、クラフトエイドで販売しています。
アフガニスタンの女性たちに、自立して仕事に取り組む姿勢を伝えてきた安井さんは日本の皆さんへ、アフガニスタンの女性たちが自分で働いて稼いだお金で家庭を潤すことができようになった喜びと、感謝の気持ちを伝えたいとおっしゃっています。
ファインダーをのぞいて|ネパールのどぶろく、チャン
目の前に置かれた水差しには乾いた泥のようなものが付着しています。中の液体は白濁していてとても怪しい感じ。コップに注ぎ、恐る恐る口にしてみると、口いっぱいに穀物の香りが広がりました。
ヒマラヤ山脈が迫るネパールの天空の村でご馳走してもらったネパールのお酒「チャン」について、フォトジャーナリストの川畑さんが紹介してくださいました。
ニュースレター「シャンティ」はウェブ上で閲覧可能
ニュースレター「シャンティ」はインターネット上でもご覧いただけます。ニュースレター「シャンティ」を読んでみたい!という方は、ぜひ下記よりご覧ください!
ニュースレター「シャンティ」Vol.304の閲覧はコチラから
35年という期間、皆さんのご支持をいただけたのも、クラフトエイドの商品がそれぞれに「ストーリー」を持っており、作り手の想いが伝わる商品だからではないでしょうか。
2030年までに世界が取り組む「持続可能な開発目標(SDGs)」には「目標12 つくる責任つかう責任」という目標があります。適正な価格での取引、労働環境の改善、自然環境への配慮、地域社会への貢献に配慮することはもちろん、お客さまが長く愛用してくださるような商品をお届けし、作り手とお客さまがつながるための架け橋となれるよう今後も励んでまいります。
※新型コロナウイルスの感染拡大の影響で通常より商品の発送にお時間を頂戴しております。ご不便おかけしますが、今後も引き続きクラフトエイドをよろしくお願いします。