2023.01.01
メッセージ
新年のご挨拶
新年明けましておめでとうございます。
日頃シャンティの活動を温かく見守ってくださる皆様に、改めて深甚なる感謝を申し上げます。
1981年の団体設立から41年目となりました。設立当初から変わらずにあるのが、活動理念である「共に生き、共に学ぶ」ということです。教育・文化支援活動を行っている地域は、貧困、飢餓、人権の侵害など、具体的な問題をさまざま抱えています。しかし、支援を受けて衣食住が足りてきただけでは問題解決とは考えません。そこから何を心の支えとして歩んでいけるかを思う時、その地の伝統文化に根ざした教育の重要性が浮上してくるのです。つまり、命の尊厳や人生の意味を考えるには伝統文化に根ざした教育が欠かせません。シャンティはそうしたことを共に学ぶ中で、明日への一歩を踏み出していけるような支援を目指しています。
シャンティの取り組みは一朝一夕で効果が表れるものではありませんが、団体設立当初のころに教育支援のチャンスを得た子どもが、今は立派な大人となって、後に続く同じ困難を抱えた子どもたちに、教育支援の手を差し伸べる姿が見られるようになりました。こうした心の輪が広がってこそ、我々が目指してきた平和な市民社会構築に寄与することだと考えています。
目まぐるしく変化する世界情勢の中で、シャンティの活動は今後、益々必要とされてくるでしょう。遠回りかも知れませんが着実に一歩一歩歩んでまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
書:「春和」和やかな春
平和な世の中を願って
写真:2022年12月10日実施「スラムに希望のともしびを求めた40年 プラティープ・ウンソンタム・秦先生 講演会」での会長ご挨拶
会長
若林 恭英