2022.09.01
プレスリリース

8月の大雨で被災した新潟県村上市 子どもたちが安心できる居場所の支援を開始

公益社団法人シャンティ国際ボランティア会(所在地 東京都新宿区/会長 若林恭英/以下シャンティ)は、8月10日~17日にかけ、職員を山形県置賜地方と新潟県村上市へ派遣しました。初動調査の結果をもとに、新潟県村上市周辺の被災地を中心に支援を始めることを決定いたしましたので、お知らせします。

生活再建の長期化 懸念される子どもへの影響
被災がもっとも深刻な村上市荒川地域の保内小学校では、8月17日時点で児童332人のうち、床上浸水が71人、床下浸水が46人に上りました。保育園、学童保育所、発達障がいの子どもと親の居場所も床上浸水し、以前の生活を取り戻すには長い時間がかかることが予想されます。

親たちが地域や生活の再建に力を尽くす中、子どもたちの居場所は限られ、精神的な負担が懸念されます。小学校の先生、保育関係者からは、今のところ、子どもの精神状態に特に問題はなく、子どもたちは元気だとの話を伺っています。しかし当会のこれまでの被災地における子どもに関わる活動の経験から、こうした状態が長引くと、子どもたちの精神状態が不安定になる傾向があります。以前、被災地で当会と一緒に子どものケアのための遊び場を立ち上げた(一社)プレーワーカーズのメンバーからは、被災状況の違いから、子どものいじめが助長されることもあるとの懸念も寄せられました。

現在、親は被害の後片づけで忙しく、地元のNPOによる託児サービスが毎週日曜日に行われており、地元のボランティアにより運営されています。しかし、災害時の対応は未経験で、外部からの支援も限られることから、対応に不安との話を伺いました。

 

被害を受けた民家で泥を落とす大人たち(山形県飯豊町)

 

毎週日曜日に行われている託児サービス(新潟県村上市)

 

子どもが安心できる居場所作りを目指して
【あそびを通じた心のケアプロジェクト】
毎週日曜日の託児サービスは、子どもにとって安心して自由に遊べる場になっています。そこで、シャンティは長年協力関係にある(一社)プレーワーカーズとともに、被災地での子どもへの接し方やあそびの空間を通じたケアをサポ―トします。具体的には、外遊びの専門家が見守る中で、子どもが制約なく自由に外遊びができる場をつくり、木材での自由工作、自然環境を利用した遊具を設置、けん玉、ビー玉などの外あそびができるように環境整備を行います。

【本と遊具を提供】
今回の水害で多くの教材・絵本が水に浸かり使えなくなりました。行政からの支援は、まずは建物の再建であり、本や教材の支援は後回しとなっているのが現状です。子どもたちが臨時の保育スペースでも安心して過ごせるように、本や遊具を提供します。

活動期間 2022年8月24日~12月31日(予定)

目標募金額 250万円

 

「令和4年8月3日からの大雨 緊急募金」受付中
以下の方法で緊急募金を受け付けています。ご協力をよろしくお願い致します。

●郵便振込
郵便振替:00170-8-397994
加入者名:SVA緊急救援募金
*通信欄に「令和4年8月3日からの大雨災害」とご記載ください。(振込手数料は無料です)

●クレジットカード
こちらのお申込みフォームからご寄付いただけます。
*フォーム内で、ご寄付の使いみちで「国内緊急支援」を選択してください。

 

▼プレスリリースは下記よりダウンロードいただけます。
https://sva.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2022/09/press20220901.pdf