2022.02.01
メッセージ

混迷するミャンマー情勢~軍事クーデターから1年~

メッセージ
寄付募集中

ミャンマー国軍によるクーデターから今日でちょうど1年が経過しました。
混乱の中で、約1,500人の方が命を失い、拘束された人の数は1万人以上となりました。
ミャンマー国内では、国軍と少数民族武装勢力との戦闘や国軍による空爆により、2月以降新たに全国で20万人以上の国内避難民(IDP)が発生しています。避難民の中には安全を求め、国境を越えてタイなどの周辺国に流入する人もいます。
しかし、タイ政府は、政変と人道危機に対して積極的に関与しない姿勢を見せており、タイに逃れた多くの避難民はミャンマー側へと帰還を促されています。ミャンマー国内の戦闘とタイ軍との間に挟まれた人々は行き場を失い、国境付近のジャングルで悪環境の中での避難生活が続き、病気や飢餓により命が脅かされる現状が続いています。

シャンティでは、クーデター発生後よりミャンマー国内の事務所と事業の縮小を迫られました。この状況を前に無力感や絶望感に悔し涙が頬を伝う場面もありました。

シャンティの姿勢

この状況下で私たちが決めたことがあります。

● どのような状況にあっても子どもたちの教育の機会を守る
● 人の命、子どもの命を何よりも優先する
● 誰であれ非人道的な暴力には反対を唱える

水もない、電気もない荒野で、地面に敷く敷物すらない中、1人の赤ちゃんが産声を上げました。新しい命を取り上げたのは、お母さんと同じように避難してきた人たちでした。みな必死になって新しい命の誕生を助けたのです。困難の中でも生まれてきたひとつの命。私たちが今、すべきことは明白です。

ミャンマーが直面する人道危機に、日本政府をはじめ国際社会が一丸となって、人道支援に取り組む姿勢が不可欠です。

他方で、現在直面する流動的かつ多様な喫緊の人道ニーズに対して、柔軟性をもって即応していくことが必要です。。1団体だけでは実現までの道のりは遠いですが、活動地地で活動する他団体とのネットワークを通して連携することで必要な支援を届けることができます。
そしてその支援を継続していくためには、皆さんのご協力をお願いする以外の手立てはありません。
民間の力だけが、唯一ミャンマーへ必要な支援を届ける手段です。
どうか、引き続きご理解とご協力いただけますようよろしくお願いいたします。

事務局長 山本英里

当会が行う緊急人道支援へのご寄付をお願いしています。

ご協力いただける方は、こちらからお手続きをお願いします。

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シャンティの避難民への緊急人道支援活動


写真:避難民への飲料水


写真:避難している子どもたちへの読み聞かせ