2011.12.15
読み物

ウサギおじさん

ラオス

実は、ラオスも寒くなっています。

朝晩は吐く息が白くなり、湯気が恋しくなり、冷水の温度に近くなった水シャワーでは、心臓が悲鳴を上げるようになりました。

話はとびますが、図書館活動に携わるようになってから、参考にして、いつも一緒にの本があります。

実際は『本』ではなく、マニュアルと呼ぶべきものなのですが、得られるものが仕事の参考になるものだけでなく、じぃ~んと感じるものも多く、また読みごたえもたっぷりなので、私にとっては『本』なのです。

それは、教育協力NGOネットワーク(JNNE)発行の『ライフスキル教育 プロジェクト・マニュアル とびらをひらく 子どもたち!』です。

表紙に書かれた絵から いつも 『ウサギおじさん』 と呼んでおり、事務所で『ウサギおじさんに書かれている、読み聞かせの・・・』と言うだけで、『ああ、あれね、』と分かってくれる方がいるくらいです。

この ウサギおじさん、図書館事業に関するライフスキルのことから、本の補修方法、立案、モニタリング等々まで様々、本当に様々なことが書かれています。

困った時のウサギおじさん、迷った時のウサギおじさん、と言うくらいに何から何まで、ウサギおじさんは知っているのです。

お友達どうしで本を読みながら 何やら話し合っている様子を見つけると、カバンのなかから おもむろにウサギおじさんを取出し、『ライフスキルを身につける読書推進活動』のページを読んでは『ははぁ~ん、なるほどねぇ~。こういう効果があるのねぇ~』なんて偉そうに思い、ボロボロになった本を見つけた時は『本・雑誌の補修』のページを開き図書館員の方とやってみたりしています。

ウサギおじさんのお陰で、自分がやっている仕事の意味や、この作業がどのような効果をもたらすのか知ることができ、仕事を楽しめるようになりました。

先週の出張ではウサギおじさんと一緒に寒風に吹かれてきました。

今日も机の上には、ウサギおじさんがいて、年明け早々の北部への出張も、ウサギおじさんと一緒に凍えてくる予定です。

SVAラオス事務所 鈴木淳子