2009.09.03
読み物

メラマルアン難民キャンプ訪問記

ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ
こんにちは。ミャンマー(ビルマ)難民事業事務所の小野です。
2009年8月26日から約1週間、タイ、ラオスの事業地を駆け巡った関事務局長。28日(金)は雨季の悪路で名高いメラマルアン難民キャンプを視察してもらいました。
メーサリアン事務所から同キャンプまでは道路事情がよければ2時間の道のり。日ごろの行いよろしく?天候に恵まれ、道もかなり乾いて順調・・・と思いきや、7割くらい行ったところでワダチにはまってそのまま坂を流されるままに。\(゜□゜)/

♪ワダチにはまってさあたいへん♪って歌ってる場合ではありません。

結局、坂の下からせっせと登ってきた2台のNGO車両にはもう一度降りてもらい、何とか難を逃れました。ドライバーたちはブツブツ言うわけでもなく、日常茶飯事、持ちつ持たれつという感じでした。
さて、メラマルアンキャンプでは図書館や病院など視察。印象的だったのが、最初に立ち寄ったカレン難民委員会のキャンプリーダー、ボーポー氏との面会。お忙しい合間を縫っての貴重な30分でした。

右から、ボーポー氏、関事務局長、小野
まず、挨拶代わりに、ホットニュースとして、シャン州で中国側に難民が出たことを英字新聞に掲載された地図を使って解説してくれました。
そして、キャンプ内のホットイシューといえば、米国への第三国定住プログラムの波がいよいよ同キャンプにもやってきて、すでにキャンプ人口の5、6分の1の3千人が応募しているとのこと。キャンプ事務所の外には、第三国定住関係の掲示板も見られました。


キャンプ事務所入り口。右手には米国以外の出発決定者のリストもありました。


IOM(国際移住機構)が紹介する米国定住情報。
「夢と希望のアメリカ生活」をそそる写真と解説満載の掲示板は他のキャンプでも見られます。
そこで、関事務局長は単刀直入に、
「ボーポーさんは第三国定住しないのですか?」
ボーポー氏曰く、
「こういう時こそキャンプのマネジメントが重要なので私の役割はそれらを見守ることだと思っています。一方で、多くの人がビルマ側に帰還できる日を心待ちにしています。そのためには国際的な圧力が重要なので、日本政府にも協力してほしいものです」
ボーポー氏にも生活や将来があるというのに、やはりリーダーらしい発言に感銘。同時に、私たちは日本人として、日本のNGOとして深く考えさせられた瞬間でした。

ミャンマー(ビルマ)難民事業事務所所長 小野豪大