世界の絵本を読んでみよう「小さな村は町になる」ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ
シャンティ国際ボランティア会は、良質な本が少ないアジア各国・各地域で独自に制作した絵本を出版しています。子どもたちに質の高い絵本を提供できるよう、現地の作家やイラストレーターを対象とした専門家による研修を実施したり、少数民族たちに口頭で伝承されてきた民話などを絵本にまとめる活動を行っています。
今回は、2014年にミャンマー(ビルマ)難民キャンプで出版した絵本「小さな村は町になる」です。
『小さな村は町になる』表紙
あるところに、とても貧しい村がありました。村には学校や病院といった、人々にとって大切な建物が何一つとしてありませんでした。
村をよくするために、くじで「当たり」を引いた人を学校に通わせることにしました。貧しいために村のみんなが学校に行くことは難しかったのです。
選ばれた三人の若者は、村人たちが集めたお金で学校に通い始めました。他の生徒にひどいことを言われても、三人は一生懸命勉強しました。
女の子は先生に、男の子は医者とエンジニアになって、村のためになりたいと思っていました。夢に向かって三人はたくさん勉強しました。
学校を卒業すると三人は村に戻り、村をよりよくしたいと考えている仲間と出会いました。三人と仲間の村人たちは協力して働きました。
三人は学んできたことを村に持ち帰ってきたのです。貧しい村はどんどんよくなり、みちがえるほどになりました。こうして小さな村は町となりました。
「世界の絵本を読んでみよう」シリーズ
本記事は、シャンティが発行するニュースレター「シャンティVol.294 (2021年春号)」に掲載した内容を元に再編集したものです。
・世界の絵本を読んでみよう「私の好きなカレン月」ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ
※ニュースレター「シャンティ」は年4回発行し、会員、アジアの図書館サポーターに最新号を郵送でお届けしています。
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