2016.07.23
読み物

子ども時代の1ページに刻まれた記憶

ラオス

サバイディー(こんにちは)!

カオパンサー(入安居)を迎え、雨季まっさかりのラオスです。
この時期は学校がお休みとなり、村の子どもたちは畑仕事の手伝いをしています。

村の子どもたちは畑仕事の手伝いをしています

自分が住んでいる街で出会う子どもたち、事業地で出会う村の子どもたち、生まれや環境が違う色んな子どもに出会いますが、それぞれの彼らの将来を想像することがしばしばあります。

彼らがどんな未来を作り出せるのか、自分にはどんなお手伝いができるのか、子どもたちの顔を浮かべながら、頭の中がいつもぐるぐるまわります。

話は少し変わり、、、

以前、首都ヴィエンチャンとルアンパバーンを結ぶ国内線の飛行機で、ひとりのラオス人女性に会いました。年齢は20代前半で、赤い淵のメガネをかけてはつらつとした感じの良い女性でした。隣に座っていた彼女が何気なく話しかけてきて、「ラオスに住んでいるの?」「どこで働いているの?」とどんどん話が弾みました。

私が「シャンティ(SVA)というNGOで働いているの。」というと、彼女は「SVA…、えっ?あれ?」となにやら引っかかっている様子。私が名刺を差し出すと、名刺に書かれたラオス語の団体名とロゴを見て、「もしかして、図書館のSVA?私知ってる!」と嬉しそうに聞いてきます。

聞けば、以前首都ヴィエンチャン事務所で開設していた図書館によく通っていたそうで、たくさんの本を読んで勉強したのだそうです。
「あの図書館に行くのは本当に楽しかった。色んな本に刺激を受けたわ。」と当時の図書館通いを嬉しそうに、そして懐かしそうに話してくれました。

彼女は今、某国際NGOのスタッフとして働いているそうです。
「仕事はチャレンジの連続だけど、自分の成長のために頑張っているの。」といきいきとした表情で語る彼女が格好良かったです。

子どもの頃にシャンティに出会って、何かしらの刺激を受けて、将来に繋げていっている。その事実がなんとも言えない嬉しく感慨深い感情を沸かせました。

今、私が出会っている村の子どもたちも、私たちの活動を通じて、本を通じて、何かしらの刺激を得ていることでしょう。どんな形になるにせよ、その子どもたちの未来が少しでも良い方向にいくように、引き続き頭をぐるぐるさせながら、頑張っていきたいと思います。

ラオス事務所 山室仁子