2022.07.04
読み物

【世界の現場から AIR MAIL】Fromネパール事務所

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ネパール
活動風景
連載企画

シャンティ国際ボランティア会は、アジア7カ国8地域に事務所をかまえ、教育文化支援活動を行っています。各国、各地の海外事務所から、現地の状況やシャンティの活動についてご紹介します。

今回は、ネパール事務所の現在をご紹介します。2016年の事務所開設後、復興支援事業として学校建設や防災教育に取り組んできました。復興が進む中、次のフェーズとしてネパールで現在実施している、教育の質向上のための活動についてご紹介します。

若者や子どもたちが将来、地域に貢献するための学び

現在ネパールでは、教育の質の改善事業として、「コミュニティ図書館能力強化事業」と「先住民族地域における地域学習のカリキュラムの開発・普及事業」を行っています。「コミュニティ図書館能力強化事業」は、4つの郡で実施しており、その一つは、世界最高峰のエベレストと同じ郡にあります。さまざまな研修や学習サービスを通じて、地域住民、特に若者や女性たちが学びの機械やスキルを身につけ、生活の向上につながっています。


地域学習の授業

Hot Topics

1.栄養教育教材としての紙芝居を作成
栄養や正しい食生活について学ぶための紙芝居を作成しました。多くの生徒や教員は、紙芝居が栄養や健康的な食べ物の大切さを教えるのに役立っていると話しています。


栄養教育紙芝居の読み聞かせ

2.支援対象校に図書コーナーを設置
支援対象校の各教室に図書コーナーを設置し、それぞれに100冊の絵本を配架しました。絵本は子どもたちにとても人気があります。


図書コーナーにて

3.新しく導入された科目「地域学習」
ネパールで2017年に導入された「地域学習」という教科では、ラクシラン自治体と一緒に地域について学ぶ独自のカリキュラムと教科書と教員手引書を開発し、教員の研修を行いました。この事業は、ネパールの全国村長会からも優れた教育実践として表彰されました。

地域学習の教科書を読む子ども

学んでいく力を身につける基礎レベルからの教育支援

シャンティの活動の特徴は、地域住民と密接に連携していることです。コミュニティ図書館には学習センターとして女性室やユース室、児童室などが整備され、研修や職業訓練を通して自身のキャリアを支えるスキルを得たり、モチベーションの向上につながったりしています。

 

 

6月22日(水)にオンライン報告会「ネパールでの挑戦~初めての紙芝居つくり~三宅所長帰国報告会」を実施しました。
イベントの様子は、シャンティのYouTubeチャンネルにて公開されておりますので、どうぞご覧ください。

 

 


「世界の現場から AIR MAIL」

本記事は、シャンティが発行するニュースレター「シャンティVol.315(2022年6月号)」に掲載した内容を元に再編集したものです。
ニュースレター「シャンティ」は年2回発行し、会員、アジアの図書館サポーターに最新号を郵送でお届けしています。

シャンティは、子どもたちへ学びの場を届け、必要としている人たちへ教育文化支援を届けています。引き続き、必要な人へ必要な支援を届けられるよう、月々1,000円から継続的に寄付してくださる「アジアの図書館サポーター」を募集しています。