2023.09.19

【世界の現場からAIR MAIL】FROM ネパール事務所

ニュースレター
ネパール
連載企画

シャンティ国際ボランティア会は、アジア7カ国8地域に事務所をかまえ、教育文化支援活動を行っています。各国、各地の海外事務所から、現地の状況やシャンティの活動についてご紹介します。

今回は、ネパール事務所の現在をご紹介します。コミュニティ図書館能力強化事業や子どもたちの教育のためのさまざまな活動を実施しているネパール事務所。学校給食改善事業に携わる現地職員がお伝えします。

学校給食で子どもの健康を改善したい

現在コミュニティ図書館能力強化事業と、国連世界食糧計画(WFP)連携のもと学校給食改善事業(栄養教育活動)に取り組んでいます。学校給食はネパール教育部門で優先度の高い分野で、学校給食は学校に通う子どもたちの健康や学びを向上するのに必要であると考えられています。

言語の壁も乗り越えながら

私たちが活動する地域は多様性に富んだ場所であり、多民族、多言語、多文化の地域です。40パーセント以上が、タマンゴを母語として使用しているため、事業を実施するときは言語の壁が少なからずあります。さまざまな課題がありますが私はシャンティの活動を通して、学ぶ機会のない子どもたちのために、事業を実施できることをうれしく思います。

Hot Topics

1.栄養教育を目的とした紙芝居の利用

栄養教育を目的とした紙芝居を制作しています。また、紙芝居は子どもたちのみならず、その両親や教員、コミュニティの啓発目的としても使用されます。

2.衛生と食習慣の改善を目的とした研修の実施

子どもたちだけではなく、政府機関や自治体、教育関係者などの意識改善を目的として衛生と食習慣改善研修を実施しました。また、これまで8,535人の母親にも学校給食や栄養、衛生に関する啓発活動を実施し、学校給食の運営に積極的に関わってもらっています。

3.平等で包摂的な学校づくりへ

栄養・衛生教育活動では、先生たちに子どもが主体的に参加する学習ツールを活用してもらっています。これにより民族やカーストなど異なる背景を持つ子どもたちが、より積極的に授業に参加するようになりました。

 


「世界の現場から AIR MAIL」

本記事は、シャンティが発行するニュースレター「シャンティVol.317(2023年6月号)」に掲載した内容を元に再編集したものです。

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シャンティは、子どもたちへ学びの場を届け、必要としている人たちへ教育文化支援を届けています。引き続き、必要な人へ必要な支援を届けられるよう、月々1,000円から継続的に寄付してくださる「アジアの図書館サポーター」を募集しています。