クラフトエイドのはじまり 日本のフェアトレードの源流の一つ
クラフトエイドは、アジアの女性たちが時間と労力をかけて丁寧に手作りしたものを販売するシャンティのフェアトレード事業です。現地のパートナー団体を通じて、正当な価格で買い取り、代々伝わる民族の刺繍や織りなどの伝統文化や技術を日本の皆さまへご紹介してまいりました。
そんなクラフトエイドの取り組みが、35年目に突入しました。日本のフェアトレードの源流の一つとも言われるクラフトエイドのはじまりをご紹介いたします。
クラフトエイドのはじまり
シャンティは1985年から約7年間、タイ東北部にあったラオスからの難民が暮らすバンビナイ難民キャンプで、印刷所と図書館活動を中心とした支援を行ってきました。難民キャンプの図書館に遊びに来る子どもの中には、刺しかけの刺繍布を持ってきて、遊びの合間に一心に刺繍を刺し始めるモン族の女の子たちがいました。ラオスから逃れてきたモン族の人々は、難民となり民族衣装を着なくなった暮らしの中でも、子どもたちに刺繍を伝えていたのです。タイのNGOがキャンプ内で縫製の指導を行い、製品化された刺繍をシャンティが購入し、日本で難民支援バザーを開催したことからクラフトエイドが始まりました。
女性たちに民族の伝統や手芸の技術を活かした商品を作ってもらうことは、民族の誇りやアイデンティティ、そして女性たちの尊厳を守ることにつながりました。女性たちは誰かから支援してもらったお金ではなく、自らが働いて得たお金で、子どもに文房具や教科書を買うことができるようになったのです。
やがて人々は母国へ帰還し、難民キャンプは閉鎖されました。しかし、生活に困窮している人々は難民キャンプだけにいるわけではありません。住む地域や環境の違いによって生じる教育の格差を縮めるため、シャンティはアジア各国に事務所を置き、支援事業を続けています。
※本記事は、シャンティが発行するニュースレター「シャンティVol.304 (2020年春号)」に掲載した内容を元に再編集したものです。特集:クラフトエイド35周年では、フェアトレードの潮流や伝統文化を受け継ぐ作り手たちの今についてもご紹介しています。
クラフトエイドのオンラインストアのご紹介
クラフトエイドのオンラインストアでは、アジア各国の伝統技術を使い、一つひとつ丁寧に手作りされた商品を販売しています。また、生産者のこと、商品ができるまでのストーリーをたくさん掲載中です。さらに、オンラインストアだけの特別SALEや限定商品の販売も行っています。
是非、この機会にご覧ください!
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▽フェアトレードショップ『クラフトエイド』
皆さまのご来店をお待ちしております!