2011.05.06
海外での活動

必要ある教育支援のために

ラオス

公益社団法人シャンティ国際ボランティア会ラオス事務所の伊藤です。

東南アジア・インドシナ国のお正月は毎年4月。 

今年は、4月10日の週がお正月にあたりました。

お正月明け早々の4月23日~26日の4日間、

カンボジア、ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ、ラオス事務所がバンコクに集合し、

事業運営のレベルを更に高めるための海外スタッフ合同研修を実施しました。

今回のテーマは、「教育事業のための調査・データ分析手法研修」

一昨年から進めている 、海外事務所スタッフの人材育成の一環です。

日本人に代わって、現場の中心的役割になるスタッフの能力強化のため、

海外事務所が中心になって、昨年末から準備してきました。

開発コンサルタント会社のコンサルタントの方、そして、アフガン事務所所長の三宅を講師に迎え、

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三宅先生

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開発コンサルタント吉村氏

初日:どんな指標で教育のアクセスや質のレベルを理解するのか。

その指標はどのように算出されているのか。

教育指標の理解と調査手法の概要講義。

表面的な意味を理解するのではなく、実際に、エクセルを使って指標を算出することで、

途上国で私たちが必要とする指標が示す、その制約も同時に理解しました。

エクセル操作が苦手とわかり、スタッフ向けに、朝連も行いました。

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カンボジア事務所ヴィチェット(左)、ラオス事務所カムコン(右)

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奥から、カンボジア事務所江口、BRC事務所ピーター、ラオス事務所ミンチェン、BRCセーラー

合同研修では、各事務所が情報交換し、刺激し合うことも、その魅力です。

2~3日目本当に事業が必要なのか?方法は妥当なのか、効率的なのか?

事業を目的を明確に最善の方法で実施する計画をたてるためにも、調査は必要です。

事業形成調査を事例に、どんな情報を、どこから、どのように入手するのかを理解し、

更に、質問票の作成までを実践。

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グループワークで、調査枠組み、質問票を作成
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そして発表。質疑も活発に。

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事業を開始してから、進捗を追うモニタリング調査の枠組み。

カンボジア事業を事例に全体でつくってみました。

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自分たちの事業に戻してみることで、実際にデータを入手する手段が具体的に、、、

そして、4日目:実際に集めたデータを統計的に有意であることを確認しつつ分析する

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朝連で自信をつけたエクセル操作技術を更に発展させる、、、

T検定、F検定?すべての統計計算方法のプロセスと意味を理解したくて質問するスタッフも。

「エクセルがやってくれます。重要なのは、なぜその分析をするか、理解して使うことです」

と繰り返す先生。
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「標準偏差」の意味もきちんと把握することで、データの傾向を把握することも学びました。

4日の中に多くのテーマを盛りこんで行われた研修。

フィードバックには、

本当に必要な研修だった。

仕事に必ず使います。

というスタッフからの決意のコメントが書かれていました。

これから、各事務所の実践でフォローし続けていきます。

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多くの日本の方からご支援いただいた資金で実施している各地域での教育支援事業。

現場では、よりよい運営方法を実践し、子どもたち、そして、対象となるすべての人々のために、

最大限の成果を出しながら、実施してまいります。

ラオス事務所所長

伊藤解子

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