【COVID-19】予防のための啓発と衛生用品および食糧配布事業を開始 急増する新型コロナウイルス感染拡大から帰還民、避難民を守る
公益社団法人シャンティ国際ボランティア会(会長 若林恭英/東京都新宿区)は、2020年4月27日より、緊急人道支援事業として、アフガニスタン・ナンガハル県にて新型コロナウイルス感染予防のための啓発と衛生用品および緊急に必要な食糧を配布する事業を開始しました。本事業の物資は、国内避難民・帰還民を含む生活困窮者の感染予防と、当面の生活維持に役立てられます。
ダマン地区で行われた子ども向け感染予防のための啓発の様子
アフガニスタンでは4月23日現在、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染者は1,221名、うち42名の死亡が確認されており、1日の感染者が200名を上回るなど急激な感染拡大が懸念されています。3月中旬には複数の地域でのロックダウン、外出禁止と一部の業種を除く経済活動の停止が政府より発表されました。同国は長年の紛争や相次ぐ自然災害などで既に人道危機に直面しています。また医療機関が整っておらず、栄養不良の国民が多いだけでなく、衛生に関する意識も低いため、世界保健機関(WHO)は同国で感染が拡大すれば、大規模な死者数を伴う甚大な被害が生じると予測しています。
アフガニスタン新型コロナウイルス対応緊急救援事業
本事業では、経済的困窮が著しい 500世帯に衛生用品および食糧、感染予防の啓発パンフレットを配布します。食糧はWFPが推奨する国内避難民・帰還民用のパッケージに沿い、小麦粉・米・油・茶葉・砂糖・豆など1世帯当たり10人分とし、少なくとも一カ月間生活できる量を配布します。啓発パンフレットは支援対象の500世帯だけでなく、ダマン地区全体およびその周辺住民にも配布し、モスクや広場など、人が集まりやすい場所には、ポスターや横断幕、看板の掲示を行います。啓発内容は、WHOのガイドラインに基づいて策定され、本事業の現地スタッフはWHOによる感染予防トレーニングを受講しました。徹底した感染防止のため、屋外でのスペースを使用し、スタッフおよび住民たちがそれぞれ接触しないよう最大限の配慮をして実施します。
事業対象地のアフガニスタン東部ナンガハル県、ダマン地区
事業対象地のアフガニスタン東部、ナンガハル県ダマン地区は国内避難民やパキスタンからの帰還民が密集して居住しています。ほとんどの人が日雇いの仕事で生計を立てていましたが、3月中旬から始まったロックダウン、経済活動の停止により日々の収入を失い、貯蓄を有していなかったため、日々の食糧の確保もままならないほど生活状況が悪化しています。特に、もともと栄養不良だった子どもの健康状態の悪化が懸念されています。この地域は子どもや寡婦の割合が高く、多くの住民は十分な教育機会がなかったため、読み書きができず、新型コロナウイルスの危険性や感染予防法について十分に理解していません。同地区は、パキスタンとの国境や他県と接し、交通の要衝であるジャララバード市に近いため、感染が急速に拡大する危険性があります。
事業対象地 アフガニスタン東部ナンガハル県ダマン地区の様子
アフガニスタン緊急支援募金(新型コロナ)受付中
郵便振替: 00150-9-61724
加入者名:公益社団法人シャンティ国際ボランティア会
*払込取扱票の通信欄に「アフガニスタン緊急支援(新型コロナ)」と明記して下さい
*備考欄に「免」と明記して下さい(窓口で手続きした場合、払込手数料が免除されます)
シャンティ国際ボランティア会の新型コロナウイルス(COVID-19)に関する取り組み
・【06/03】帰還民、避難民を守る 衛生用品および食糧の配布を開始(アフガニスタン)
・【06/02】心のケアを目的とした絵本・学習キット配布事業を開始(日本)
・【05/08】新型コロナウイルス感染予防物資支援事業を完了(ネパール)
・【04/29】予防のための啓発と衛生用品および食糧配布事業を開始(アフガニスタン)
・【04/16】新型コロナウイルス感染予防物資の支援を開始(ネパール)