2021.09.23
海外での活動

おじいさん、おばあさんから昔話を聞いて絵本を作るワークショップ

ネパール

ナマステ。ネパール事務所長の三宅隆史です。コミュニティ図書館支援事業の一環で「おじいさん、おばあさんから昔話を聞いて絵本を作るワークショップ」をゴダワリ図書館で2回開きました。IMG_20210726_130914

1回目は12名のおじいさん、おばあさんが一人づつ地域に伝わる昔話を子どもたちに話して聞かせました。短いおはなしは3分ほどですが、長いおはなしは15分の長さでした。子どもは熱心に聞いたおはなしをノートに書きとりました(上の写真)。

このワークショップの進行は、これまでに150冊以上の子どもの本を出版してきた児童文学作家のヤシュ・シュレスタさん(下の写真)が行い、彼は集められた昔話の名から8つのおはなしを選び、絵本の文にふさわしいように再話を行いました。2回目のワークショップでは、ヤシュさんが8つの再話したおはなしを前回話してくれたおじいさん、おばあさんに聞いてもらい、間違いがないかチェックしてもらいました。その後、子どもたちは8つのグループに分かれ、担当する昔話の絵を描きました。絵の指導はプロのイラストレーターが行いました。

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2回のワークショップを終了した後は、上述の作家とイラストレーターが、絵本の編集、デザインを行っています。来年の2月までに8つの昔話を載せた絵本が1500部発行される予定です。

ワークショップに参加したアヌパ・ギメールさん(16歳)は、「ゴダワリで生まれたのに、ゴダワリに伝わる昔話を知りませんでした。昔話は面白かったし、おはなしを覚えているおじいさん、おばあさんたちはすごいなと思います。この催しに参加してから昔話が好きになりました。私たちが書いた文や絵を基にした昔話絵本ができるのが楽しみです。多くの人に読んでもらいたいと願います。親からおはなしを聞く習慣は、もう私たちの世代には無くなっています。貴重な機会を与えてくれた図書館に感謝します」と話してくれました。(写真の左から三番目の赤いスカーフを身に着けているアヌパさん)

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